◎ネパールの雨季は6月~10月中頃まで続く。
ネパールの地元メディアは11日、西部の広い範囲で先週発生した洪水や土砂崩れにより、少なくとも33人が死亡し、数千人が避難を余儀なくされたと報じた。
報道によると、北西部カルナリ州の被害が特に深刻で、数千人が避難を余儀なくされ、道路や畑が冠水し、家屋数百棟が被害を受けたという。
被害の全容はまだ明らかになっていない。
カルナリ州政府は州全体で市民少なくとも22人と連絡が取れず、数十人が負傷したと報告している。
ラジオネパールは政府当局者の話を引用し、「一部の山岳地帯では雨が降り続いているため、被災地にたどり着けずにいる」と報じた。
州政府は空と地上から被災者を支援しているようだ。地元紙アンナプルナポストによると、レスキュー隊は遠隔地にヘリで移動しているという。
またアンナプルナポストは「救助活動は道路が冠水している影響で思うように進んでいない」と報じている。
行方不明者の大半は低地のカリコット郡で確認されたという。同郡内を流れる河川の水量は先週の大雨で急増し、一部地点で越水が報告された。
政府の緊急事態当局は11日、カルナリ州内の一部河川が氾濫し、川にかかるいくつかの吊り橋が流されたと報告した。
政府はヘリコプターで被災地に救援物資を送っている。
国連児童基金(UNICEF)も11日、ネパール西部の被災地に食料と医薬品を提供していると報告した。
ネパールの雨季は6月~10月中頃まで続く。
政府の統計によると、今年、洪水や土砂崩れなどの豪雨災害で死亡した市民は110人に達し、数千人が避難所や屋外キャンプでの生活を余儀なくされている。