◎スロベニアではここ数日の大雨で洪水や土砂崩れが相次ぎ、これまでに6人の死亡が確認された。
NATOとEUが7日、大洪水に見舞われたスロベニアへの緊急援助を開始した。
スロベニアではここ数日の大雨で洪水や土砂崩れが相次ぎ、これまでに6人の死亡が確認された。中央政府は国土の3分の2が被害を受けたと報告している。
NATOの広報室によると、ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は7日、スロベニアのゴロブ(Robert Golob)首相と電話会談を行ったという。
ストルテンベルグ氏は会談の中でスロベニア国民との連帯を表明した。
スロベニア政府は6日、今回の大洪水を受け、EU市民保護メカニズム(域内外で災害が発生した場合に迅速にEUとしての援助を提供する制度)を発動。山火事に見舞われているキプロスも同日、同じ措置を取った。
EUの執行機関である欧州委員会はギリシャに駐留しているEU市民保護部隊から消防飛行機2機をキプロスに派遣する予定だ。
フランスはスロベニアに大型掘削機を2台送る。ドイツはプレハブの仮設橋2基、掘削機2台、専門スタッフ数人を派遣するとしている。
ブルガリアとクロアチアはヘリコプター、掘削機、プレハブ橋、技術チームなどをスロベニアに送った。
米国も首都リュブリャナに職員を派遣し、状況を把握したのち、必要な人道支援を送るとしている。
ドイツ内務省は7日、専門家チームをスロベニアに派遣すると発表した。救助に特化した部隊が先鋒隊として現地入りし、その後別動隊が合流する。
ロシアの侵略戦争に直面しているウクライナもスロベニアへの支援を申し出た。
スロベニア政府によると、洪水は4日の集中豪雨で急拡大し、複数の河川で越水が確認されたという。気象台は多くの地域で平年1~2カ月の雨量が1日足らずで降ったと報告している。