◎ミャンマーはほぼ毎年、モンスーンの大雨やサイクロンによる自然災害に見舞われている。
ミャンマーの広い範囲で大雨による洪水が相次ぎ、この1カ月で少なくとも5人が死亡、約4万人が避難を余儀なくされている。ミャンマー国営放送(MRTV)が11日に報じた。
それによると、死亡が確認された5人のうち4人は子供だという。
東部カイン州の一部地域では河川の水位が上昇し、洪水のリスクが高まっているようだ。
最大都市ヤンゴンの北方に位置するバゴー、中部マグウェイ、西部ラカイン州のいくつかの地域では6日から河川の氾濫が相次いで報告された。
MRTVによると、この1カ月で約6万人が避難し、その後、2万人が自宅に戻ったという。残り4万人は僧院、学校、公民館などにとどまっているようだ。
バゴーでは11日、中心部の幹線道路が冠水し、多くの学校が休校を決めた。市中心部を走る高速道路の一部も冠水したと伝えられている。
バゴー、カイン州、ラカイン州には避難者用のテントが設置され、当局が食料、飲料水、医薬品などを提供している。
カイン州の山間部では今週初め、地滑りが発生し、主要な山岳道路が寸断された。死傷者は確認されておらず、陸軍と民間の建設業者が復旧作業に当たっている。
MRTVはこの山岳道路について、「復旧には1カ月程度かかるとみられる」と報じた。
ミャンマーはほぼ毎年、モンスーンの大雨やサイクロンによる自然災害に見舞われている。2008年の大型サイクロン・ナルギスでは13万8000人以上が死亡した。