◎同国の南部と東部は今週、記録的な大雨に見舞われ、バレンシアや南部アンダルシア自治州で雨量が急増、広い範囲で道路が冠水し、建物の浸水被害も相次いでいる。
スぺイン東部バレンシア自治州で大雨による大規模な洪水が発生し、これまでに95人の死亡が確認され、消防や警察による捜索活動が続いている。地元当局が30日、明らかにした。
同国の南部と東部は今週、記録的な大雨に見舞われ、バレンシアや南部アンダルシア自治州で雨量が急増、広い範囲で道路が冠水し、建物の浸水被害も相次いでいる。
現地メディアによると、バレンシア近郊のピクアナなどで消防や警察による救助活動が進行中。少なくとも2000人が住宅などに取り残され、身動きが取れなくなっているという。
自治州政府の緊急当局はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「これまでに95人の死亡を確認し、少なくとも2000人が身動きが取れず、救助を待っている」と書き込んだ。
政府は軍に出動を命じ、1000人以上の兵士が同州に配備された。
気象台によると、一部地域の過去24時間雨量は平年1~2か月分に達したという。雨は30日朝までに弱まり、水が引いた地域の住民は後片づけに追われている。
気象台は内陸部の大雨洪水警報を継続中。声明で、「バレンシア東部とアンダルシア西部では少なくとも31日まで、急激に雨量が増える恐れがある」と警告した。
一連の洪水は当局が警告を出す前、もしくは出した直後に発生した。バレンシア当局はこの24時間で車内に閉じ込められた200人ほどを救助したとしている。
国営RTVEテレビの取材に応じたバレンシア在住の男性は、「通りに車をとめ、レストランに入ってから1時間もしないうちに水が入ってきて、自分の車も流されてしまった」と語った。
被害の全容は明らかになっておらず、自治政府が関係当局と連携して調べている。