◎東アフリカの一部地域では3月末頃から雨が降り続いている。
コンゴ民主共和国政府は7日、東部・南キブ州の一部地域で発生した大雨による洪水・土砂崩れについて、これまでに203人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると発表した。
州知事室によると、6日の捜索で新たに27人の遺体を収容したという。
同州郊外では数日前の大雨で複数の河川が決壊し、村を押し流した。
甚大な被害を受けた集落の酋長は地元メディアの取材に対し、「近くの集落と合わせて、これまでに200人以上が死亡した」と語った。
被害の全容は明らかになっておらず、数百人が行方不明と伝えられている。
多くの集落が4日の大雨による洪水と土砂崩れに巻き込まれたようだ。
AP通信の取材に応じた生存者は、「土砂崩れが近所の市場を飲み込み、数十人が下流に流された」と語った。
コンゴの医師でノーベル平和賞受賞者であるムクウェゲ(Denis Mukwege)氏は6日、現地に外科医、麻酔医、技術者のチームを派遣し、住民に医療を提供したと報告した。
東アフリカの一部地域では3月末頃から雨が降り続いており、コンゴの隣国ルワンダでも今週初めの洪水・土砂崩れで少なくとも131人が死亡。民家数千戸が全壊し、犠牲者はさらに増えると予想されている。
国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は6日、訪問先のブルンジで記者団の取材に応じ、コンゴとルワンダの犠牲者に哀悼の意を表した。
グテレス氏は会見の中で、「これらの洪水は地球温暖化が加速し、人々の生活に悪い影響を与えていることを示している」と述べた。