◎マヨット島はコモロの北西約70キロに位置する。
フランスの海外県マヨット島の海岸沿い(Getty Images/AFP通信)

アフリカ南東部・インド洋に位置するフランスの海外県マヨット島にサイクロン・チド(Chido)が上陸し、複数人が死亡、多くの家屋が被害を受けた。フランス政府が14日、明らかにした。

それによると、複数人が死亡したという情報があり、地元当局が被害状況を調査しているという。

内務省の報道官はパリの記者団に対し、「マヨット島の広い範囲で多くの民家や建物が被害を受けたという情報があり、駐在員や自治体職員が対応を協議している」と語った。

気象台によると、マヨット島の一部地域では60メートルを超える暴風が観測されたという。

チドは西に進路を取り、14日夜から15日午前にかけてアフリカ本土のモザンビークに上陸するとみられている。

13日に就任したフランスのバイル(Francois Bayrou)首相は声明で、「病院や空港を含む公共施設が深刻な被害を受けたり、破壊されたと報告を受けている」と明らかにした。

またバイル氏は島のスラム街で生活する多くの市民が「非常に深刻なリスク」に直面していると述べた。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領も「状況を注視している」と声明を出した。

モザンビーク政府は沿岸部の市民に警戒を呼びかけ、最大で250万人が被災する可能性があると警告している。

内陸のマラウイとジンバブエもチドの接近に備えている。マラウイ当局は東部地域で大雨が予想されているとして、一部地域の住民に避難準備を進めるよう勧告した。

ジンバブエ当局も東部の市民に対し、避難準備を整えておくよう促している。

マヨット島はコモロの北西約70キロに位置する。

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