▽チリは太平洋で最も地震が発生しやすい地域のひとつであり、何度も大地震に見舞われている。
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南米チリ・アンデスの高地ラグナ・デル・マウレ火山で今週初め、2時間ほどの間に160回の群発地震が発生し、気象当局が警戒態勢に入った。
この火山群はアルゼンチンとの国境に近く、首都サンティアゴの南方約300キロに位置する。500平方キロメートルの広大な地域に推定130の火山噴出孔がある。
サンティアゴ大学の地質学者であるアラム(Ayaz Alam)氏は11日、「ラグナ・デル・マウレ火山は活発で、内部のマグマが大きく動いており、将来中規模の噴火を引き起こす可能性がある」と述べた。
またアラム氏は「それがいつ起こるかは分からないことを、皆が認識しておく必要がある」と強調した。
気象台は今回の群発地震について、「規模が小さく、差し迫って危険はない」としたが、今後も地元当局や専門家と連絡を密に取り合い、緊急事態に備えて警戒・監視を続けていくとした。
アラム氏によると、今回の群発地震は強度が低く、断層に沿った群発地震とは異なるという。
今回の群発地震で記録された最大の揺れはマグニチュード2.1であった。比較的若い火山地帯では近年、動揺の群発地震が確認されている。
チリは太平洋で最も地震が発生しやすい地域のひとつであり、何度も大地震に見舞われている。2010年に発生したマグニチュード8.8の地震ではその後の津波で526人が死亡した。
専門家によると、ラグナ・デル・マウレは将来、マグマの体積量が超巨大火山(スーパーボルケーノ)のレベルに達し、大陸の形を変える規模の大規模噴火を起こす可能性があるという。