◎カナダとアメリカの東海岸では大気の状態が危険なレベルに達し、多くの州や自治体が警報を出している。
ノルウェー当局は8日、カナダ東部で進行中の山火事の煙がまもなくノルウェーに到達すると報告した。
カナダの消防当局は全土の焼失面積が3万3000㎢(九州の面積とほぼ同じ)を超え、この時期の過去10年の平均の12倍に達したと報告している。
煙は米ニューヨーク州やワシントンD.C.の空を黄色に変え、大気質を劇的に悪化させた。米メディアによると、煙は中西部の州に到達したという。
ノルウェー気候・環境研究所は予測モデルを用いて、煙が大気中をどのように移動するかを予測した。
それによると、煙は6月1日からグリーンランドとアイスランドの上空を移動し、ノルウェー南部の観測点で大気質の悪化を示す数値の上昇が記録されたという。
同研究所は声明で、「ノルウェーの市民も黄色い空を見たり、煙の匂いを嗅ぐことになるかもしれない」と述べている。
また同研究所は「温暖化による気温の上昇により、森林火災はより頻繁に、より大規模になる可能性が高まっている」と警告した。
カナダとアメリカの東海岸では大気の状態が危険なレベルに達し、多くの州や自治体が警報を出している。
少なくとも1億人が煙の影響を受けると推定され、主要空港ではフライトに影響が出た。メジャーリーグは一部の試合を延期している。
カナダ政府は400件以上の山火事に対処しており、関係国に支援を要請している。