◎アルジェリアを含む北アフリカは数週間前から猛烈な熱波に覆われ、極度の高温と乾燥状態が続いている。
アルジェリア北部で発生した山火事の死者が34人に増加した。地元当局が25日、明らかにした。
消防によると、23日に複数地点で発生した山火事の80%が消し止められたという。
AP通信は政府関係者の話しとして、「陸軍と消防が24時間体制で消火活動に当たったこと、消防飛行機を効果的に使用できたこと、山間部の風が弱まり気温が下がったこと」を鎮火が進んだ理由に挙げている。
国防省は24日遅くの声明で、「消火活動に当たっていた陸軍兵士10人が避難中に退路を失い、死亡した」と明らかにした。
隣国チュニジアでも北西部地域などで山火事が発生。学校の職員1人が死亡したと伝えられている。
スペイン国防省は25日、チュニジアの山火事に対処するため、消火飛行機2機と陸軍兵士27人を現地に派遣すると発表した。これはEUの要請に基づくものである。
一方、アルジェリアのメディアによると、消防士約8000人、消防車約530台、陸軍の消防飛行機や消防ヘリなどが現場で消火活動に当たっているという。
アルジェリアを含む北アフリカは数週間前から猛烈な熱波に覆われ、極度の高温と乾燥状態が続いている。同国はこの数年、山火事に悩まされてきた。
昨年8月には隣国チュニジアの国境付近で大規模火災が発生し、少なくとも37人が死亡。その1年前には北部と中部の山岳地帯で消火活動に当たっていた陸軍兵士数十人を含む少なくとも90人が死亡したとされる。
北部のある町では2年前、山火事に怒った群衆が暴動を起こし、遠方からやってきた芸術家が放火したと主張し、焼き殺したとされる。
アルジェリアの気象台によると、山火事に見舞われた北部の最高気温はこの数日、50度前後を記録していたものの、25日から下がる見込みだという。