◎陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要がある。
2月22日、香港の林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官はコロナウイルスの感染拡大を抑え込むために、市内の全住民750万人にPCR検査を実施すると発表した。
行政長官は記者会見の中で「3月に3回検査を実施する予定」と明らかにした。
当局によると、検査能力は1日100万回以上に引き上げられる予定だという。
香港の1日あたりの新規陽性は1週間前から5,000件以上を維持しており、医療システムに大きな負担がかかっている。
中国の習近平 国家主席も香港の感染拡大に懸念を表明しており、本土の疫学者や保健当局者を現地に派遣している。
多くの国はコロナとの共存に向けた取り組みを始めつつあるが、香港は感染を完全に抑え込む本土の「ゼロコロナ政策」にほぼ同調している。
行政長官は記者団に、「中国本土は街全体をロックダウンしているが、香港ではそのような措置は現実的でないため、現在検討されていない」と述べた。
また、中国共産党が香港に検疫を強制しているという噂も否定した。「中央政府が香港の対策に関与したことは一度もありません。中央政府は必要に応じて、あるいは我々の要請に応じて支援を提供します...」
保健当局は先週、市内の医療機関の病床使用率が90%を超え、隔離施設の使用率も100%に達したと明らかにした。陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要がある。
行政長官は香港の隔離施設が不十分であることを認め、共産党の全面的な支援のもと、新たな隔離施設を速やかに建設すると述べた。
当局の公式ホームページによると、現在発効している制限は4月20日まで延長される予定。午後6時以降のレストランでの食事、ジムやバーなどの営業は禁止されている。
行政長官は制限の延長について、「影響を受ける業界には悪いニュースだが、感染拡大を抑えるためには制限を維持するしかない」と述べ、理解を求めた。
保健当局は3月上旬までにワクチン接種率を90%まで引き上げたいと述べており、接種義務化に踏み切る可能性がある。
また行政長官は、学校をPCR検査、隔離、ワクチン接種施設として利用するため、学期を早めに終わらせ、夏休みを3月~4月に前倒しすることも合わせて発表した。
高リスクに分類されている国(AUS、カナダ、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン、米国など)に対する入国禁止措置も4月20日まで延長される予定。