◎政府の規則やコロナワクチンに反対する抗議は、オーストリア、イギリス、フィンランド、ルーマニア、スイスなどでも報告された。
3月20日、ドイツ政府のコロナ規則に反対する抗議者たちが中部の都市カッセルで抗議活動を行い、警察と衝突した。
ドイツ通信社によると、警察はバリケードを突破しようとした抗議者を放水砲、唐辛子スプレー、警棒などで取り締まったという。
政府の規則やコロナワクチンに反対する抗議は、オーストリア、イギリス、フィンランド、ルーマニア、スイスなどでも報告された。
ヘッセン州カッセルに集まった2万人以上(警察発表)の抗議者たちの多くは政府の規則に反対する者たちだったが、規則を継続もしくは強化すべきと主張する者も多数参加していたため、抗議者間の乱闘に発展した。
政府は公共の場でのマスク着用を義務化しているが、反対派の大半はマスクを着用していなかった。また、ドイツ通信社によると、一部の暴徒がメディア関係者に襲いかかってきたという。
ドイツ通信社は、他の州や地域から応援に入った警察官たちは暴力的な抗議者を放水砲で追い払ったと報じた。なお、警察は数名を拘束したと発表したが、正確な数は明らかにしていない。
ドイツの感染者数は現在増加傾向にあり、政府および州政府は来週初めに今後の方針を決定する予定と伝えられている。
アンゲラ・メルケル首相は19日の声明で、「感染者を抑えるために緊急ブレーキ(ロックダウン)を使用し、制限の緩和を取り消さなければならない」と述べた。
ロベルトコッホ研究所(RKI)は、イギリスで最初に検出された変異種の感染者数が従来型を完全に上回ったため、新規感染者の急増につながったと報告した。
保健当局のまとめによると、ドイツの累計感染者数は3月20日時点で265万件、累計死亡者は74,608人以上。3月19日の新規陽性者数は15,476件、死亡者は206人だった。
首都ベルリンでは約1,800人の警察官が大規模な抗議に備えていたが、ブランデンブルク門の周辺に集まった抗議者は500人ほどだった。一方、約1,000人の極右団体支持者たちは市内のウンターデンリンデン通りを練り歩き、規則の廃止を呼びかけた。
ロンドンでも数カ月におよぶロックダウンに反対する抗議集会が開催された。
BBCニュースによると、60人以上の英議会議員がコロナの規則で集会人数が制限されていたとしても、抗議活動は許可するよう求めた書簡を議会に提出したという。
ロンドン警視庁は先週、帰宅途中に殺害されたサラ・エバラード氏の死に抗議する集会を厳しく取り締まり、非難の嵐に直面していた。書簡の作成に関わった公民権団体の「Liberty」と「BigBrother Watch」は、エバラード氏の死に敬意を表した「市民の抗議する権利」を奪うべきではないと主張していた。
フィンランドでは約400人が首都ヘルシンキで抗議活動を行った。ヘルシンキ警察は声明で、「団体は平和的に抗議を行っていたが、マスク着用、社会的距離、集会の制限の規則に違反した」と述べた。
ルーマニアの首都ブカレストでは感染が急拡大しているにもかかわらず、約1,000人がコロナワクチン接種反対運動を行った。参加者の大半はマスクを着用せずに大声で叫び、社会的距離のルールも無視していた。なお、極右政党AURは、ここ数週間続いているワクチン接種反対運動を強く支持している。
オーストリアは約1,000人、スイスでは5,000人以上の抗議者がマスクを着用せずにワクチン反対を呼びかけた。