◎東側の封鎖期間は3月28日~4月1日、西側は4月1日~5日。
2022年3月25日/中国、広州市のPCR検査所(Ng Han Guan/AP通信)

中国当局は27日、コロナウイルスの感染拡大に伴い、人口2,600万人の巨大都市上海を封鎖すると発表した。

当局によると、封鎖は東側と西側に分けて行うという。

アジア最大の金融街のオミクロン陽性者はゆっくりと増加しているが、他国に比べるとはるかに少ない。

共産党は上海市の封鎖には否定的な考えを示していたものの、26日の新規陽性が過去最多を更新したことを受け、方針を転換したようである。保健当局によると、27日の全国の新規陽性は約4,500件。

国営CCTVなどによると、東側の封鎖期間は3月28日~4月1日、西側は4月1日~5日。

市当局は27日、WeChatアカウントに声明を投稿し、「公共交通機関は運行を停止し、企業や工場も操業を停止するかオンラインで仕事をしなければならない」と説明した。

また当局は市民に感染予防と制御作業を支持、理解、協力するよう求めている。

他の省や都市もオミクロン株の感染拡大で封鎖を経験している。CCTVによると、上海市の封鎖は前例のない規模になるという。市の人口密度は約4,000人/㎢で神奈川県と同等。

上海市は中国の商業の中心兼、中国最大の都市である。多くの専門家やアナリストが封鎖の長期化に懸念を表明している。

中国共産党はこれまで、東部の港湾都市と金融の中心地は経済のために走り続けなければならないと述べてきた。今回の封鎖は時間をずらして行うため、街の半分は機能し続けることになる。

他の都市でも数百万人が封鎖下に置かれており、その多くが小規模な感染拡大がきっかけとなっている。

中国の最近の感染拡大は他の主要国に比べると微々たるものだが、共産党はゼロコロナ政策を追求しているため、各地で一斉PCR検査と隔離措置が取られている。

本土および香港市内で陽性と診断された重症患者は医療機関、軽症と無症状患者は専用の隔離施設に収容され、自宅療養は認められていない。当局は先週、規則を一部緩和し、医療機関に入院する患者は原則重症患者のみになった。

中国のゼロコロナ政策はオミクロン株以外の変異株を抑え込むことに成功した。

オミクロン株は感染力が強く、他の変異株に比べると重症化リスクは低いと考えられていることから、多くの専門家がゼロコロナを維持することに疑問を抱いている。

一部の上海市民は当局の厳しい規則に不満を表明しており、「ゼロコロナのコストは高すぎる」という意見が相次いで寄せられている。

2022年2月18日/香港のカリタス医療センター、屋外で治療を受けるコロナ患者(Kin Cheung/AP通信)
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