ベルギー政府は国内の感染状況が急速に悪化していることを踏まえ、全国的なロックダウンへの復帰を決めた。
これにより、重要でない企業や個人店は11月2日から12月中旬まで閉店する。
スーパーマーケットは必需品のみ販売し他者との接触は1日1人に制限される。
学校の秋休みは11月15日まで延長された。
既存の夜間外出禁止令およびカフェやレストランなどの閉鎖は継続する。
ベルギーは春のパンデミックを上回る第二波に直面し、苦しんでいる。
現在、同国の感染率はヨーロッパで最も高く、国内の集中治療室(ICU:約2,000床)の半分以上がコロナ患者に占有されている。
30日、アレクサンダー・デ・クルー首相は声明の中で次のように述べた。
アレクサンダー・デ・クルー首相:
「医療機関が危機的状況にある。制限は感染を抑える最後のチャンスだ」
フランク・ヴァンデンブルック社会保険大臣はロックダウンについて、「孤立を恐れることはない」と述べた。
フランク・ヴァンデンブルック社会保険大臣:
「確かにロックダウンだが、工場は操業する。学校も慎重に授業を続ける。必要以上に恐れる必要はない。大切なことは他者と距離をとり、ウイルスを広めないことだ」
欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、ベルギーの過去14日間の「10万人あたり」の感染者は約1,600人、死亡者は8.4人だという。
また死亡率はヨーロッパ内でチェコ共和国に次ぐ高さまで上昇。人口約1,150万人の国で、11,300人以上が死亡している。
【ベルギーとチェコの感染状況/10月31日13:00時点】
人口 | 累計感染者 | 新規感染者 (直近) | |
ベルギー | 1,146万人 | 39.2万人 | 23,921人 |
チェコ | 1,069万人 | 32.4万人 | 13,605人 |
制限内容、抜粋(11月2日発効、期間は4週間の予定)
スポーツイベント:すべてのプロのスポーツ大会は観客なしで開催。アマチュア大会は中止。
大学:敷地内の占有率は最大20%まで。
屋内文化イベント:制限の遵守を保証できる場合は最大40人、社会的距離のルール(1.5m)要件を満たせば最大200人まで。飲食物の販売は禁止。
アミューズメントパーク:閉鎖。
アニマルパーク:屋内エリアは閉鎖、飲食物の販売は禁止。
オフィス:テレワーク推奨。
他者との接触:1日1人に制限。
個人的な集会:4人に制限。
公共スペースでの会議:4人に制限。
市場や小規模なフェアイベント:許可。ただし、飲食物の販売は禁止。フリーマーケット、小規模なクリスマスマーケットおよび同様のイベントは禁止。
カフェやレストラン:閉鎖。テイクアウトは22:00まで可能。ケータリングサービスは禁止。
バーやクラブ:営業可能時間は22;00まで。20:00以降のアルコール販売は禁止。
夜間外出禁止令:重要な正当な理由がない限り、00:00~05:00は外出禁止。