Getty Images/ベルギー、リエージュ市の病院で働く医療関係者

ベルギーの制限/夜間外出禁止令

・10月19日発効、期間は4週間の予定。

国内全てのバー、レストラン、ジム、プールが閉鎖中

・公共スペースでのマスク着用義務化。

・外出禁止時間は00:00~05:00。

・20:00以降のアルコール販売禁止。

・在宅勤務を強く推奨する。

・家族以外との接触は1日1人まで。

現実味を帯びてきた医療崩壊

ベルギー、リエージュ市の医療関係者は症例数の急増に対処するために、コロナウイルスに感染しても働き続けるよう求められている

伝えられるところによると、リエージュ市の医療スタッフの約4分の3がコロナウイルスに感染しているという。なお、同市の検査陽性率は3人に1人。

現在、同市の10の病院が「陽性と診断された無症状のスタッフ」に働き続けることを要求している。

ベルギー医療組合協会のフィリップ・デボス博士はBBCニュースの取材に対し、「医療崩壊は目の前に迫っており、選択の余地はない」と警告した。

またデボス博士は、「ウイルスを患者に感染させるリスクがある」と認めたうえで、「無症状の医療スタッフを自己隔離させれば、医療システムは崩壊する」と述べた。

リエージュ市の病院はコロナ患者を他の場所に移送し、緊急でない手術はキャンセルしているという。

夜間外出禁止令発効時、フランク・ヴァンデンブルック社会保険大臣は、「第二波に圧倒されており、当局は何が起こっているのか理解できていない」と警告していた。
第二波に直面するベルギーで夜間外出禁止令が施行

リエージュ市の決定は、第二波に飲み込まれたベルギーの危機的な状況を物語っている。

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、ベルギーの累計感染者数は32.1万件、死者は10,810。25日の新規陽性数は17,709件だった。

Getty Images/イタリア、バーやカフェの営業時間は18:00まで

ヨーロッパの現状と制限

【イタリア】
・制限は11月24日まで。
・レストラン、バー、カフェの営業時間は18:00まで。ただし、テイクアウトは深夜まで可。
・コンタクトスポーツは禁止、その他の店舗や企業は営業を続けている。
・高校や大学は授業の75%をオンラインで実施。
・一部地域の長はロックダウンを要求している。

【フランス】
・新規陽性数のヨーロッパ記録を更新し続けている。25日は52,013件だった。
・専門家は1日100,000件もあり得ると警告。

【スペイン】
国家非常事態を宣言。夜間外出禁止令(23:00~06:00)を発効した。

【チェコ】
・各地に野戦病院を建設中。医療崩壊の可能性も指摘されている。

【ロシア】
・26日の新規陽性数は過去最高の17,347件。
・震源地モスクワの市長は、「まだ増加傾向にあるものの、伸びは緩やか」と述べた。

【ポーランド】
・政府は、小学校やレストランなどの部分的な閉鎖を含む「レッドゾーン」に入ったと発表。

【オランダ】
・病床数の不足に伴い、患者をドイツに移送し始めている。

【ポルトガル】
・北部の3地域をロックダウン、15万人に影響が出た。
・全国を対象した週末の移動制限を発表。

【ギリシャ】
・23日夜から首都アテネやその他地域で夜間外出禁止令が施行。00:30~05:00の間、外出禁止。

【欧州の感染状況/10月27日時点】

累計感染者累計死者新規感染者
(直近)
フランス117万人35,018人52,013
イギリス89.5万人44,998人19,790人
スペイン105万人34,752人19,851人
チェコ26.4万人2,337人7,301人
ロシア153万人26,269人17,347人
オランダ30.2万人7,072人9,268人
ドイツ43.8万人10,062人11,176人
イタリア54.3万人37,479人21,273人
ベルギー32.1万人10,810人17,709人
ポーランド26.4万人4,483人11,742人
スロバキア45,155人165人1,312人
ポルトガル12.1万人2,343人2,577人
アイルランド58,067人1,885人1,020人
デンマーク40,356人702人789人
スウェーデン11.1万人5,933人1,255人
スイス10.4万人1,877人6,634人
ギリシャ31,496人581人790人

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