◎イスラム過激派組織ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。
ナイジェリア陸軍は4日、北東部ボルノ州で9年前に誘拐された少女2人を救出したと発表した。
軍報道官によると、1人には1歳の子供が、もうひとりは救出から数日後に2人目の子供を出産したという。
北東部の密林地帯に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。その多くが今も行方不明のままである。
軍報道官によると、2人は今年4月に救出され、家族と再会したという。
ボコ・ハラムの誘拐事件は世界に衝撃を与え、SNSで大規模な支援キャンペーンが展開された。軍はこの1年で20人以上を救出したが、今も100人近くが行方不明のままである。
軍報道官によると、2人は共に26歳で、誘拐後、ボコ・ハラムの戦闘員と強制結婚させられたという。
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続けている。
ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、その一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」も各地で攻勢を強めている。
ボコ・ハラムは北部の広い範囲を支配し、ティヌブ(Bola Tinubu)次期大統領に圧力をかけている。
国連開発計画(UNDP)によると、ボコ・ハラムの反乱が始まった2009年以来、この地域の紛争で死亡した市民は確認できているだけで4万人を超え、200~300万人が避難民になった。
ボコ・ハラムの暴力は隣国のニジェール、チャド、カメルーンにも広がっている。