◎経鼻ワクチンは一般的なワクチン(皮下注射など)とは異なり、鼻の粘膜に抗原を曝露させることで免疫の獲得を目指す。
インドの規制当局は27日、同国初となる経鼻コロナワクチンを正式に承認した。
インドの製薬会社バーラト・バイオテックが開発した「iNCOVACC」は鼻から投与する。
経鼻ワクチンは一般的なワクチン(皮下注射など)とは異なり、鼻の粘膜に抗原を曝露させることで免疫の獲得を目指す。
中国当局は昨年9月にスプレー式の吸入コロナワクチンを承認している。
専門家によると、経鼻コロナワクチンはウイルスが体内に入る鼻および気道の粘膜を免疫で保護する可能性があるという。
バーラト・バイオテックは昨年、iNCOVACCの緊急承認を医薬品規制当局に求め、同局は昨年11月、3回目以降の接種にこれを使用することを認めた。
さらに同局は先月、1回目または2回目にiNCOVACCを使用することも認めた。(緊急承認)
欧米の製薬会社も経鼻コロナワクチンの開発を進めている。
iNCOVACCは民間の医療機関では1回800ルピー(約1300円)、公共機関では1回325ルピー(約520円)で接種できる。1回接種した人は28日後に2回目を接する。
バーラト・バイオテックの会長は地元メディアの取材に対し、「このワクチンは注射器や針を必要とせず、より簡単に接種可能なうえ、注射型より幅広い免疫を期待できる」と語った。
インドで接種されたコロナワクチンは20億回を超えている。保健省によると、人口の70%以上が少なくとも2回ワクチンを接種したという。
インド政府は昨年1月から60歳以上の3回目接種を開始し、その後対象を拡大した。しかし、他の主要国と同様に、ブースター接種は思うように進んでいない。