◎8月、北部の亡命希望者受付センターに移民が殺到し、数百人が何日も屋外で寝泊まりすることを余儀なくされた。
オランダのルッテ(Mark Rutte)首相は8日、亡命を希望する移民が急増していることを受け、連立を組む3党の議員らと会談し、懸念を共有した。
この会談はルッテ氏率いる与党「自由民主党(VVD)」の一部議員が、自治体に亡命希望者への宿泊施設提供を強制できる法案に反対したことを受け開かれた。
VVDと連立を組む3党は移民を保護するよう求めている。
ルッテ氏は連邦議会で3党の議員らと数時間会談した後、記者団に対し、「問題解決に向け協力することで一致した」と語った。
またルッテ氏は亡命希望者数が2015年のシリア難民危機に匹敵するレベルに達したと述べ、「その数を減らす方法についても議論した」と説明した。
VVTは声明で、「予定通り法案を提出する」と発表した。またVVTはオランダ国境に到着した「資格のない人々」を送還することが重要であると強調した。
移民の受け入れに反対しているVVT議員はツイッターに、「戦争や暴力から逃れた人は保護しなければならないが、より良い生活を求めて西欧を目指す人は受け入れられない」と投稿している。
8月、北部の亡命希望者受付センターに移民が殺到し、数百人が何日も屋外で寝泊まりすることを余儀なくされた。
子供や女性が屋外で放置されていることに多くの批判が集まり、国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」も支援チームを派遣。政府は対応に追われた。MSFがオランダにチームを派遣したのはこれが初めてあった。