◎アルバニアは今週、イランとの外交関係を断絶し、大使館職員を追放した。
アルバニアの内務省は10日、国境管理システムのひとつがイランのサイバー攻撃を受けたと発表した。
同省は声明で、「昨夜、警察のシステムが7月の政府サイトに対する攻撃と同様のサイバー攻撃を受けたことが判明した」と述べている。
また同省は「初期調査の結果、サイバー攻撃の手口は前回と同じで、国境検問所の出入りを記録する情報管理システムを含むすべてのシステムを閉鎖した」としている。
地元メディアは南部の少なくとも2つの国境検問所に長蛇の列ができていると報じた。
アルバニアは今週、イランとの外交関係を断絶し、大使館職員を追放。サイバー攻撃で断交した初のケースとなった。アルバニアはNATO加盟国である。
ラマ首相(Edi Rama)は10日にツイッターを更新。「アルバニアと同盟国が非難しているサイバー攻撃と同様の攻撃が昨夜、国境システムで確認された」と投稿し、情報当局と同盟国による防衛作業が進んでいるとした。
アルバニア政府はイランが7月15日にサイバー攻撃を仕掛け、多くのデジタルサービスやウェブサイトを一時停止に追い込んだと非難している。
米マイクロソフト社、FBI(連邦捜査局)、その他のサイバーセキュリティ専門家が7月の攻撃を受け、アルバニアを支援している。
マイクロソフトは8日の声明で、「サイバー攻撃に関与したハッカーがイランの情報セキュリティ部門とつながりのある組織に属しているという証拠を中程度つかんだ」と報告した。
米政府は9日、アルバニアへの攻撃を受け、イランの情報機関およびその指導者に制裁を科した。NATOとEUも攻撃を非難し、アルバニアの対応を支持した。