2026年に食卓とSNSを席巻する6つのフードトレンド
これらの潮流は健康志向、利便性、文化的な多様性、そしてSNS映えを背景に広がっており、料理や飲料の選び方に影響を及ぼしそうだ。
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2026年、食卓とSNSのタイムラインを席巻すると予測される6つのフードトレンドが世界中で注目を集めている。これらの潮流は健康志向、利便性、文化的な多様性、そしてSNS映えを背景に広がっており、料理や飲料の選び方に影響を及ぼしそうだ。
まず、健康志向の高まりを受けて「腸活とファンクショナルフード」が引き続き重要なテーマとなる。発酵食品やプレバイオティクスを含む飲料、食物繊維を強化した食品への関心が高まり、消費者は単なる満腹感ではなく、消化や免疫などの機能的効果を求めるようになるという。腸内環境を意識した食品は、日常の食事に自然に取り入れられる見込みだ。
次に、植物由来食品の進化が挙げられる。これまでの「偽肉」といった代替肉中心の製品から一歩進み、素材本来の味や栄養を活かしたリアルな植物性食材が注目を集めるようになる。レンズ豆やキノコ、豆類を使ったメニューが増え、食事全体のバランスが重視される傾向が強まる。
3つ目は、便利さと品質の両立を図る「即席食品の再定義」である。従来のインスタントやレトルトは、品質より利便性が主眼だったが、2026年は高品質で美味しく、かつ短時間で調理できる製品への需要が高まる。プレミアムなインスタントコーヒーや栄養価の高いミールキットが家庭の定番となる可能性がある。
4つ目に挙げられるのは、「ゼロ・ウェイスト(廃棄ゼロ)」とサステナブルな調達だ。環境負荷の低い食材の使用や、食材の皮や茎などを活用する工夫、アップサイクル素材の活用が進む。食のサステナビリティを重視する消費者が増え、業界全体で廃棄物削減や長期的な持続可能性が求められる。
5つ目は、グローバルな食文化の融合・再評価である。地域に根ざした伝統料理や、あまり知られていなかった地方料理がSNSを通じて世界中に広がり、食卓に登場する機会が増える。例えば、トルコの「メネメン」やその他多様な地域の一皿がブランチや家庭料理として浸透しつつあると報じられている。
最後に、味覚の多様性と大胆なフレーバーの追求が挙げられる。甘味と辛味を組み合わせた「スワンギー(swangy)」といった新しい味覚の表現や、異文化の調味料を取り入れたフュージョン料理がSNSで人気を博すなど、味覚の探求が進む趨勢にある。また、特定の味覚や食材が「今年のフレーバー」として注目される動きも見られる。
このように、2026年のフードトレンドは健康と利便性、環境意識、そして文化的背景が複合的に絡み合う形で進化していく見込みだ。食事そのものが身体の機能を支えるだけでなく、個人のライフスタイルや価値観を映す重要な要素となる年になるといえるだろう。
