コラム:ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック、注目点
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、伝統と革新を融合した21世紀型の冬季スポーツ大会として、多くの注目を集めている。
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現状(2026年1月時点)
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、開催まで約2週間に迫っている。現地では開催都市を中心に施設整備、聖火リレー受入、運営スタッフ・ボランティアの最終調整、報道・セキュリティ対策などが進捗している。またIOCや各国オリンピック委員会は最終参加選手団の最終登録を完了しつつある。アルペンスキーやスノーボード会場では気象条件に対応した雪造成作業やコース整備が実行中であり、気候変動対応の技術的な雪づくりも鍵となっている(関連記事あり)。また技術的議論として、競技水準の高度化と安全性確保の両立が課題として浮上している。例えばフィギュアスケートでは「四回転ジャンプの隆盛」といった技術的傾向がオリンピック競技運営にも影響していることが報じられている。さらにアメリカ代表の選手団規模や世代交代の動きもニュースとして注目されている。日本代表に関しては平野歩夢など主要選手の出場確定が報じられている。総じて、開催直前の2026年1月時点では「準備完了に向けた最終段階」にある。
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックとは
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、第25回オリンピック冬季競技大会として、2026年2月6日から2月22日の間にイタリア北部の複数都市・地域で開催される国際総合スポーツ大会である。冬季スポーツの最高峰として、アルペンスキー、スケート、アイスホッケーなど8競技116種目が実施される。この大会では初めて「スキーマウンテニアリング(SKIMO)」が正式競技として採用されるなど競技構成にも変革が見られる。約90か国から約2,900名の選手が参加する見込みである。開催地としてはイタリア北部の都市ミラノ、コルティナ・ダンペッツォを中心に、山岳地域や他の都市も競技会場として機能する。五輪開催都市の複数化は大規模で分散型の大会運営形態として特徴的で、単一都市開催モデルとは異なる。なお、本大会は イタリアで冬季オリンピックが開催されるのは3回目であり、1956年のコルティナ、2006年のトリノに続く開催となる。またミラノは夏・冬通じて初のオリンピック開催都市となる。
開催概要
大会名称は「Olympic Winter Games Milano Cortina 2026」である。開催期間は2026年2月6日~22日であり、パラリンピックはその後3月6日~15日に開催される予定である。競技数は8競技(アイスホッケー、フィギュアスケート、アルペンスキー、スノーボードなど)、種目数は116で確定している。各国・地域からの代表選手は国際オリンピック委員会(IOC)の定める予選基準を通じて出場権を得ている。政治的背景や国際情勢の影響により、一部の国の選手は中立選手(Individual Neutral Athletes)として参加することがIOC公式情報として確認されている。総選手数は前年時点の予測値で約2,900人とされるが、正式数は大会直前に確定する。
開催都市
大会は多地点開催方式を採用する。中心都市はミラノ(Milan)とコルティナ・ダンペッツォ(Cortina d’Ampezzo)であり、その他にもボルミオ(Bormio)、リヴィーニョ(Livigno)、アンテルセルヴァ(Anterselva)などが競技によって用いられる。これにより競技環境は平地都市と山岳地帯の多様な地形環境で展開される。
ミラノ
ミラノは開会式およびアイスホッケー、フィギュアスケート、スピードスケートなどのリンク競技の開催地である。開会式はサッカースタジアム「San Siro」で実施され、冬季オリンピックとしては初の事例である。また、ミラノでは既存の展示施設を改修した「Milano Ice Park」など複数の屋内競技会場が整備された。五輪後もこれら施設は地域スポーツや文化イベントに活用される計画である。
コルティナ・ダンペッツォ
ドロミーティ山脈の麓に位置するコルティナ・ダンペッツォは、伝統的なウィンタースポーツ地として知られている。スキーアルペン系種目に加え、カーリングやスライディングセンター(ボブスレー・リュージュなど)が配置される。またパラリンピックではここでの競技も重要となる。
ヴァルテッリーナ、リヴィーニョ、その他地域
ヴァルテッリーナ地域(例:ボルミオ)はアルペンスキー、リヴィーニョはフリースタイルスキー・スノーボードなどを実施するフィールドとして活用される。またアンテルセルヴァではバイアスロンなどが行われる予定である。地形的に多様な会場分散は、観光資源の活用と競技毎の最適条件確保を狙ったものである。
テーマ
大会の公式テーマは「ハーモニー(Harmony)」、スポーツを通じた国際交流、技術と伝統の融合、多文化共存を象徴している。また聖火台のデザインにおいてもレオナルド・ダ・ヴィンチの思想をモチーフにした二重の炎の構造が採用されている。この二重炎はミラノとコルティナ双方で同時点火・消灯されるという歴史的な試みでもある。
主な会場
主要な会場は以下の通りである。
San Siro Stadium(ミラノ):開会式会場
Milano Ice Park(ミラノ):フィギュア・スピードスケート
Santa Giulia Ice Hockey Arena(ミラノ):アイスホッケー
Tofane Alpine Skiing Centre(コルティナ):アルペンスキー女子系種目
Sliding Centre(コルティナ):ボブスレー、スケルトン、リュージュ
Livigno Snow Park(リヴィーニョ):フリースタイル、スノーボード系
Bormio Alpine Ski Area(ボルミオ):男子アルペンスキー
Anterselva Biathlon Arena:バイアスロン
これら会場はIOCおよび国際競技連盟の基準に準拠して設計・改修され、競技者と観衆の安全確保および放送最適化にも配慮されている。
ミラノ
ミラノは単なる開会式・リンク競技の開催地に止まらず、五輪後の持続可能性を見据えた都市計画の一部となっている。ミラノのアスリート村は環境配慮型の設計思想に基づき準備され、競技後は住宅や公共利用可能な地区として再利用される予定である。また都市の交通インフラや宿泊能力の強化は地域の経済発展と観光促進につながる。
コルティナ・ダンペッツォ
コルティナは歴史ある冬季競技の地であり、1956年大会の会場としても有名である。そのため地元住民・自治体は伝統と現代技術の融合を図り、観光と競技運営のバランスを追求している。一方で急激な観光客増加による環境負荷や景観破壊懸念も指摘されており、背景には世界遺産地域の保全と経済発展の両立が求められている。
注目点
本大会の注目点として次の事項が挙げられる。
SKIMO(スキーマウンテニアリング)の正式競技化:伝統的な登山スキーがオリンピック種目に初採用される。
技術高度化した競技:フィギュアスケートでの四回転ジャンプなど技術的革新が進む。
多地点開催モデル:史上最も広域に分散した冬季大会とされる。
環境配慮・雪造成技術:気候変動対応として人工雪を大量に用いた会場整備が進む。
日本選手の活躍
日本代表(TEAM JAPAN)は各競技でメダル獲得を狙う。特に 平野歩夢(ハーフパイプ) などは過去五輪メダリストとして期待されている。彼は怪我を乗り越えつつも代表選出が報じられており、メダル獲得の有力候補として注目される。他にもジャンプ、スピードスケート、フィギュアスケートなど多数の選手が参加予定である。またJOCは壮行イベントを通じて選手支援・ファン動員の促進を進めている。
パラリンピック
ミラノ・コルティナ2026パラリンピックは、五輪後の2026年3月6日~15日に開催される。競技数は6競技、79種目とされ、車いすカーリング、パラアルペンスキー、パラスノーボードなどが行われる。特に開会式はヴェローナのアレーナで行われ、世界遺産の舞台での式典となる予定である。この取り組みは障害者スポーツの普及・アクセス改善への取り組みの一環であり、都市インフラのバリアフリー対応も強化されている。
今後の展望
今後は大会開催を契機として、以下のような展望が議論されている。
スポーツ振興と若年層育成:開催を通じて国内外で冬季スポーツへの関心向上が予想される。
観光・経済効果:開催都市および大会関係地域の観光需要増加が見込まれるが、環境負荷への対応も課題となる。
技術革新の遺産:競技施設や雪造成技術の発展が将来の大会運営モデルとなる可能性がある。
地域共生:地元住民と観光客・競技者との共生に向けた施策が求められる。
まとめ
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、伝統と革新を融合した21世紀型の冬季スポーツ大会として、多くの注目を集めている。開催地・多地点モデルの導入、技術革新の競技構成、幅広い国際参加、パラリンピックとの連携など、未来のスポーツイベント像を先取りする側面がある。一方で環境保全や地域影響、気候変動への対応といった課題も明確となっている。総じて、本大会は冬季スポーツ界にとって重要な節目であり、成功と課題の両側面から検証されるべき歴史的な大会となる。
参考・引用リスト
Reuters: “Figure skating’s quad era reshapes sport ahead of Milano Cortina Games”
Reuters/AP: “Lindsey Vonn, 41, headlines 232-member Team USA”
Reuters: “Halfpipe champion Ayumu Hirano selected for Games despite injury”
AP News: “Italian expert’s manufactured snow will play big role at the Milan Cortina Games”
AP News: “Leonardo da Vinci's legacy lights up the Milan Cortina Olympics with two cauldrons”
JOC公式:ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック概要
Milano Cortina 2026公式:Cortina d’Ampezzo会場情報
近畿日本ツーリスト:大会開催概要
Milano Cortina 2026公式:Milano会場情報
JOC壮行会情報
Britannica: Milano Cortina 2026 Winter Olympic Games overview
Official Paralympic press kit (Paralympic information)
大会日程表(2026年2月6日〜22日)
以下は主要日程・競技開始・メダル獲得見込み日を中心にまとめたスケジュールである。正式な詳細日程はIOC公式サイトや各競技連盟で確認できる。
■ 2月6日(金)
開会式(San Siro Olympic Stadium, ミラノ)
フィギュアスケート・団体戦 RD/ペア SP/女子 SP
各リンク競技プレリミナリー
■ 2月7日(土)
高山スキー(男子/女子) 開始(Bormio / Cortina)
そり競技(ルージュ/リュージュ) 開幕(Cortina)
スケートショートトラック/スピードスケート 予選・種目多数
■ 2月8日(日)
スノーボード(ビッグエア)(Livigno)
フィギュアスケート・フリースケーティング
カーリング、アイスホッケー 予選
クロスカントリースキー・種目開始
■ 2月9日(月)〜14日(土)
各 アルペンスキー種目(回転, スーパー-G, 滑降)
スキージャンプ/コンバインド(Predazzo)
フリースタイルスキー(モーグル/スロープスタイル)
バイアスロン
スケート各種(フィギュア、ショートトラック、スピード)
ボブスレー/スケルトン(中盤まで)
■ 2月15日(日)〜21日(土)
雪車(ボブスレー)(Cortina)
スキーマウンテニアリング(SKIMO)(Veltellina) — オリンピック初実施
フィギュアスケート エキシビション(最終盤)
各 最終決勝 / メダル授与
カーリング(男女)最終ラウンド
■ 2月22日(日)
アイスホッケー男子決勝(ミラノ)
カーリング女子決勝
閉会式(Verona Olympic Arena)
大会全日程終了。
日本代表選手一覧(認定済み/競技カテゴリ別)
以下はJOC公表ベース(2026年1月時点)の認定情報を基にした暫定一覧であり、最終選手団は競技確定後に更新される可能性がある。
■ 旗手
森重 航(もりしげ わたる) — スケート(スピード)
冨田 せな(とみた せな) — スキー(スノー/フリースタイル)
■ スケート系総合
■ フィギュアスケート(計12名:男子6/女子6)
(個別名簿PDFがJOC公開、現時点で競技別詳細な氏名一覧は外部参照リンクにて確認可能)
■ スピードスケート(計14名:男子7/女子7)
(JOC公認名簿PDFを参照)
■ その他競技(認定済み対象)
ショートトラック
アイスホッケー
カーリング
※ 各競技別人数/詳細はJOC名簿PDFデータを参照(選手・監督・スタッフ含む)。
■ 主な日本注目選手(報道ベース)
平野 歩夢 — スノーボード・ハーフパイプ(男女混合カテゴリーの金メダル候補)
ほか 戸塚 悠人/平野 瑠夏(ハーフパイプ) など複数選手が代表報道あり。
競技別詳細データ
以下に主要競技の概要(種目数・開催日・会場など)を示す。
1) アルペンスキー(高山滑降)
日程:2月7日〜18日
会場:Bormio(男子)/Cortina d’Ampezzo(女子)
小項目:10(男子5、女子5)
説明:複数の滑降・スーパー-G・回転・大回転などを含むアルペンスキー最高峰競技。
2) フィギュアスケート
日程:2月6日〜19日
会場:Milano Ice Skating Arena(ミラノ)
小項目:5(男子シングル/女子シングル/ペア/アイスダンス/団体)
特徴:団体戦から始まり、女子・男子・ペア等複合イベントが連日実施。
3) ルージュ(sled / Luge)
日程:2月7日〜12日
会場:Cortina Sliding Centre
小項目:5(男子2、女子2、混合1)
特徴:スピード・精密技術を要する氷上そり競技。
4) 雪車(ボブスレー)
日程:2月15日〜22日
会場:Cortina Sliding Centre
小項目:4(男子1、女子2、自由性別1)
特徴:高速氷上コースでのチーム走行。
5) スキージャンプ
日程:2月7日〜16日
会場:Predazzo(跳台場)
小項目:6(男子3、女子2、混合1)
特徴:個人/団体/混合チーム方式での飛距離・構成得点競技。
6) スキーマウンテニアリング(SKIMO)
日程:2月19日〜21日
会場:Veltellina(山岳コース)
小項目:3(男子・女子・混合)
注目点:本大会でオリンピック初採用の競技であり、山岳スキー×登山技術要素を併せ持つ。
7) その他主要競技
スノーボード/フリースタイルスキー:平野 歩夢らが活躍予定。
バイアスロン、クロスカントリー、カーリング、アイスホッケー:連日スケジュール実施。
まとめ(追記部分)
本資料はミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの大会日程・日本代表選手一覧・競技別詳細データを、公式・報道情報ベースで体系化したものである。日程は主要イベント中心の構成であり、競技の詳細なスケジュールや日本選手のプロフィール等は大会公式サイト・JOC公表PDFなどの原資料と併せて確認することで、さらに精緻な解析が可能である。
