冬季に室内でハーブを育てる、特別な手入れが必要
一般にハーブは屋外であれば高い順応性を見せる。
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冬季に屋内でハーブを育てる場合、屋外での栽培とは異なり、より細やかな手入れが必要になることが専門家の間で指摘されている。庭やプランターで育てるハーブは比較的手間がかからないが、屋内栽培では光や水分管理などに工夫が求められるという。
一般にハーブは屋外であれば高い順応性を見せる。土壌のpHに対して神経質になることは少なく、肥料もほとんど必要とせず、時折水やりを忘れても耐えることができる。しかし、寒さや日照不足により外での栽培が困難になる冬場は、キッチンの窓辺など明るい屋内スペースで育てようとする家庭も多い。だが屋内環境は屋外のような太陽光や通気が得られず、思ったほど簡単に育たない場合がある。
屋内栽培に向くハーブとそうでないものもある。根が大きく広がるディルやフェンネルは鉢の中で育てるのが難しく、バジルは強い日光を好むため屋内では茎が伸びすぎてしまいがちだ。また、ラベンダーやカモミールは成長すると広がる性質があり、室内スペースには向かないとされる。一方で、ローズマリー、セージ、オレガノ、タイム、ベイリーフ(ローレル)は屋内でも管理次第で育つ可能性があるという。また、パセリも深めの鉢と補助的な人工光、定期的な肥料があれば屋内栽培に適する場合があるとしている。シラントロ(コリアンダー)は成功例と失敗例が入り混じるため、好みで試してみるのも一案だ。
屋内ハーブ栽培で最も重要なポイントの一つは、根腐れを防ぐことだ。鉢底に十分な排水穴があることを確認し、水はけの良い培養土を使用することが基本とされる。水はけが悪いと土中に水が滞留し、根が腐りやすくなるためだ。また、置き場所はできる限り日当たりの良い場所を選ぶべきで、南向きの窓辺が理想的だという。西向きの窓も屋内光を得るには良い選択肢とされている。
しかし、日本や北半球の冬季は日照時間が短く、窓辺の自然光だけでは不十分な場合が多い。このため、人工照明の活用が推奨されている。蛍光灯やLEDライトをハーブの上方に設置し、1日14~16時間程度の光を補うことで光合成を促し、健全な成長を助けることができる。蛍光灯の場合は植物の上5〜10インチ(約12〜25センチ)、LEDライトでは15〜20インチ(約38〜50センチ)程度の距離を保つと良いとされる。また、人工光を用いる場合は、液体肥料を希釈して2週間に1回程度与えると成長をサポートできるという。
水やりについては、過剰に与えないことが肝要とされる。土の表面が乾いたら水を与えるが、常に濡れている状態は避けるべきだ。水やりの目安としては、指を土に差し込み、根元近くの湿り具合を確認する方法が紹介されている。土が完全に乾燥する前に適度な水分を保つことで、ハーブの健康を維持しやすくなる。
このように手間や工夫が必要とはいえ、屋内でハーブを育てることは料理に新鮮な香りと風味を添えるだけでなく、食費の節約にもつながる楽しみのひとつだとして、専門家は適切な管理を心がけることを勧めている。
