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新年の抱負を立てる際に避けるべき2つの言葉

多くの人が抱負として挙げるのは「体重を減らす」「運動を始める」「タバコをやめる」といった具体的な行動目標だ。
年越しパーティーのイメージ(Getty Images)

年越しを前に、多くの人が「新年の抱負」を考える時期となっている。心理学者たちは抱負を長続きさせる鍵は言葉の選び方にあるとして、特に避けるべき「二つの単語」を指摘している。これは、目標設定の成功率を高めるための実用的なアドバイスとして注目されている。

多くの人が抱負として挙げるのは「体重を減らす」「運動を始める」「タバコをやめる」といった具体的な行動目標だ。しかし専門家によると、こうした挙げ方の欠点は「完璧主義的」で非現実的な目標になりがちであることだという。目標失敗の多くは、途中で挫折した時に自己否定につながりやすいことに起因している。

ある心理学者は、抱負を書く際に避けるべき言葉として「always(いつも)」と「never(決して)」を挙げている。これらの語は「常に〜する」「二度と〜しない」といった極端で絶対的な表現を生み出し、達成できなかった場合に「すべてを失った」という感覚を強めてしまうという。例えば「水曜日にジムに行く」「これから決して甘いものを食べない」といった宣言は、ほんの一度の挫折で計画全体を放棄する心理を誘発しやすいと指摘されている。

心理学者は、目標設定の際には柔軟性を持たせた言葉遣いを心掛けるべきだとしている。例えば「毎日ジョギングする」ではなく、「運動習慣を増やすために週に数回走る機会を作る」といった表現を用いることで、挫折しても計画の枠組みが維持されやすいという。目標はあくまでも「挑戦しやすい方向性」を示すべきで、過度に自己を縛り付ける表現は逆効果になるとの見方だ。

また、柔軟な言語を用いることで「成功した体験」を積み重ねやすくする効果があるという。専門家の一人は、抱負を考える際に「失うもの」ではなく「得たい体験や成果」に焦点を当てることが長続きの秘訣だと語る。例えば「体重を減らす」ではなく「身体が軽く感じられるように週に三回歩く」といった目標を設定すれば、途中での失敗を前向きな前進に変えやすいという。

さらに、目標達成のためには途中のリカバリープランを組み込むことが推奨されている。抱負を立てる人の多くは「ベストな自分」を想定して計画を立てがちだが、実際には忙しい日や体調不良、予定外の出来事などで計画通りに進まないことが多い。専門家は、そうした状況を想定し「失敗が起きても継続するための仕組み」を準備しておくことが大切だと述べている。

総じて、専門家は「完璧を目指すのではなく、持続可能な変化を目標にすること」が効果的だと指摘する。避けるべき二つの言葉「always」と「never」は、意図せずに挫折のリスクを高めてしまうため、柔軟な表現に置き換えることで抱負が長続きしやすくなるだろう。

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