メキシコ市長暗殺事件、妻が職務引き継ぐ「麻薬カルテルとの戦い続ける」
マンソ氏は1日夜、「死者の日」のイベントに参加中、殺害された。
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メキシコ中西部ミチョアカン州ウルアパンの市長に暗殺されたマンソ(Carlos Manzo、40歳)市長の妻が就任する。
シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は5日の定例会見で、マンソ氏の妻であるグレシア・キロス(Grecia Quiroz)氏がウルアパンの市長に就任すると発表した。
マンソ氏は1日夜、「死者の日」のイベントに参加中、殺害された。
警察は容疑者2人を逮捕。3人目の容疑者はその場で射殺された。
現地メディアによると、キロス氏の就任式は5日午後に州議会議事堂で行われる予定だ。
この暗殺事件は全国的な怒りを引き起こし、中央政府が十分な組織犯罪対策を講じていないという批判に発展した。
ミチョアカン州では昨年10月にシェインバウム氏が就任して以来、マンソ氏を含む7人の市長が殺害されている。
ミチョアカン州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」やそのライバルである「ハリスコ新世代」の支配下に置かれている。
マンソ氏は射殺される直前、幼い子供を腕に抱きかかえて演説していた。
キロス氏は3日の追悼式で、「彼らは子供たちから父親を奪った。だが、これで終わりではない」と語った。
またキロス氏は収益性の高いアボカドとライム産業に深く根を下ろした麻薬カルテルとの戦いを続けると約束した。
ロイター通信は当局者の話しとして、「少なくとも14人の警察官がキロス氏の警護を担当する」と伝えている。
シェインバウム氏は4日、ミチョアカン州向けの新たな治安戦略を発表。詳細は数日中に明らかになる予定だ。
メキシコは紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は12万人以上と推定されている。
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