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米南方軍、カリブ海で「麻薬密輸船」を攻撃、3人死亡

この作戦はトランプ政権が主導するもので、米軍はカリブ海および東太平洋において、麻薬カルテルに関連する船舶を標的とする攻撃を続けている。
米海軍の空母(Getty Images)

米軍がカリブ海で麻薬密輸に関与したとされる船舶を攻撃し、乗組員3人が死亡した。南方軍(SOUTHCOM)が13日、明らかにした。この攻撃は2025年9月以来続く米軍による麻薬密輸対策の一環で、これまでに数十回の攻撃が行われ、死者数は130人を超えた。

SOUTHCOMによると、今回攻撃対象となった船舶はカリブ海の既知の麻薬密輸ルートを航行していたとされ、同軍がSNSで公開した動画には、標的となった小型艇が爆発・炎上する様子が映っている。SOUTHCOMは攻撃後、沿岸警備隊に通報し、捜索活動を指示したとしている。

この作戦はトランプ政権が主導するもので、米軍はカリブ海および東太平洋において、麻薬カルテルに関連する船舶を標的とする攻撃を続けている。国防総省は海上から大量の違法薬物が米国内に流入しているとして、軍事行動を正当化しているが、具体的な証拠の提示は限定的だ。

トランプ(Donald Trump)大統領は国内での薬物危機を「麻薬カルテルとの武力衝突」と位置付け、攻撃を含む強硬策を正当化している。ホワイトハウスはこれらの攻撃を「正当な権利」と主張し、国際社会にその法的根拠を説明しているが、国際法や海洋法の専門家からは、国際水域での致命的な攻撃は法的根拠に欠けるとの批判も出ている。

米軍はカリブ海と東太平洋で35回以上の攻撃を実施し、130人以上が死亡した。この攻撃はラテンアメリカの麻薬取引ネットワークを壊滅させる試みとして始まったが、その合法性、効果、倫理性を巡って議論が続いている。

一方で、現地の人道支援団体や専門家は、攻撃対象となった人物や船舶が本当に麻薬密輸に関与していたのか、また救助の機会が十分に確保されたのか疑問を呈している。こうした批判は、国際人権団体や米国議会内の一部議員からも強まっており、軍事的対応が根本的な薬物問題解決につながるかどうかは不透明なままだ。

米軍による麻薬対策は今後も継続する見通し。同地域への軍事的プレゼンスとその影響については、国際社会や米国内でも引き続き注目を集めそうだ。

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