国連、ニカラグア政府に120人超の失踪者の説明求める
国連によると、記録上は120人以上の行方不明者が確認されているが、多くの家族が報復を恐れて報告をためらっているため、実際の数はさらに多い可能性があるという。
と妻のムリジョ副大統領(Randall-Campos/ロイター通信).jpg)
国連人権委員会は3日、ニカラグア政府に対し、2018年に反政府デモを暴力的に鎮圧して以降、失踪したと見られる120人超の「行方と安否」を明らかにするよう求めた。
国連人権委員会の強制的・非自発的失踪に関する作業部会は声明で、政治的な立場が明らかでない者も含め、オルテガ政権の立場に異議を唱えると見なされた幅広い層が行方不明になっていると指摘した。
また同部会は「ニカラグアで権利を守ろうとする者は誰でも、拉致の危険にさらされている」と非難した。
さらに「拉致は最高権力層の指示によるものとみられ、社会全体に恐怖を植え付ける目的で計画・実行されている」と指摘した。
ニカラグア政府はこの指摘に関するコメントを出していない。
国連によると、記録上は120人以上の行方不明者が確認されているが、多くの家族が報復を恐れて報告をためらっているため、実際の数はさらに多い可能性があるという。
オルテガ(Daniel Ortega)大統領は2018年の反政府デモを鉄の拳でねじ伏せ、350人以上を殺害して以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
弾圧に屈したカトリック教会やNGOの施設などは軒並み差し押さえられている。
これらの裁判は刑務所内の手作り簡易裁判所で行われ、被告たちは裁判官に扮した秘密警察に一方的に長期刑を宣告されてきた。
オルテガ氏の妻であるムリジョ(Rosario Murillo)副大統領は今年初めの憲法改正で世界初の「共同大統領」に就任した。
.jpg)
ニカラグアの人権状況について知っておくべきこと
ニカラグアの人権状況は現代のラテンアメリカにおける最も深刻な事例の一つである。 2018年9月5日/ニカラグア、オルテガ大統領(