◎G77は1960年代に設立され、ニューヨークでの国連総会に先立ち、キューバで首脳会議を開催している。
新興国で形成される国連の枠組み「G77プラス中国」の首脳会議が15日、キューバの首都ハバナで開幕した。
国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は開幕にあたり、「より公平な世界を構築するために、開発途上国への支援を充実させる必要がある」と表明した。
グテレス氏はハバナの会場で共産党のディアスカネル(Miguel Díaz-Canel)大統領と会談。「G77は何百万もの人々を貧困から救う手助けをしてきた」としたうえで、「開発途上国は飢餓、インフレ、気候災害、債務など、多くの危機に直面しており、十分な支援を受けていない」と指摘した。
またグテレス氏は先進国を念頭に置き、「我々は開発途上国の期待を裏切っている」と述べた。
G77は1960年代に設立され、ニューヨークでの国連総会に先立ち、キューバで首脳会議を開催している。
グテレス氏は記者団に対し、「G77と中国の発言力は国連において不可欠な存在である。多国間主義の擁護者であるG77が立ち上がり、力を発揮し、貧しい人々のために闘うことを期待している。そして平等に根ざしたシステム、何世紀にもわたる不公正を覆すシステムが構築されることを願う」と訴えた。
またグテレス氏は「開発途上国により公平な未来を約束すべきだ」と強調した。
キューバのディアスカネル氏は代表団を歓迎する式典の中で、「米国がキューバに科しているような、一方的な制裁と闘う必要がある」と表明した。
G77の代表団はサミットの後、ニューヨークの国連本部に移動する予定である。
このサミットにはベネズエラの独裁者マドゥロ(Nicolás Maduro)大統領、コロンビアの元左翼ゲリラであるペトロ(Gustavo Petro)大統領、政界引退を表明しているアルゼンチンのフェルナンデス(Alberto Fernández)大統領などが出席している。