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国連特別報告者、米国にキューバ制裁の解除求める

国連総会は先月末、米国による対キューバ制裁を非難する決議を賛成多数で採択。採決の結果、賛成165、反対7、棄権12であった。
2025年11月21日/キューバ、首都ハバナ、国連のアリーナ・ドゥハン特別報告者(ロイター通信)

国連のアリーナ・ドゥハン(Alena Douhan)特別報告者は21日、キューバに対する米国の制裁を解除するよう要請した。

ドゥハン氏はキューバの首都ハバナで記者会見を開き、「米国が長年課している貿易・金融制裁が、教育制度から食料安全保障、医療に至るまで、あらゆる分野に深刻な影響を与えている」と語った。

またドゥハン氏は米国の対キューバ制裁について、「数多くの国際法規範に適合していない」と指摘した。

さらに「この制裁はキューバの人道状況を著しく悪化させてきた。これは外貨による経済収入をキューバが得ることを阻止する目的で設計されている」と述べた。

国連総会は先月末、米国による対キューバ制裁を非難する決議を賛成多数で採択。採決の結果、賛成165、反対7、棄権12であった。

総会の決議に拘束力はない。

トランプ(Donald Trump)米大統領は就任初日、バイデン前政権が政権交代直前に決定したキューバに対する「テロ支援国家」指定解除を取り消し、送金規制を強化し、移住プログラムを停止した。

米国務省の報道官は21日、ドゥハン氏の指摘に対し、「キューバの問題は制裁のせいではなく、共産党政権が自ら招いたものである」と反論した。

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