トランプ氏「キューバとの対話を開始しつつある」圧力維持
トランプ氏はフロリダ州へ向かうエアフォースワンの機内で記者団に対し、「米国はキューバ指導部と会話を開始している」と語ったが、対話の内容や具体的な進展については詳述しなかった。
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トランプ(nald Trump)米大統領は1月31日、キューバとの対話を「始めている」と述べる一方で、同国への石油供給を断つ政策を加速していると表明した。トランプ氏はフロリダ州へ向かうエアフォースワンの機内で記者団に対し、「米国はキューバ指導部と会話を開始している」と語ったが、対話の内容や具体的な進展については詳述しなかった。トランプ氏はこの対話を厳しい圧力政策の一環と位置づけている。
トランプ政権は共産党に対して強硬な姿勢を強めており、特に近時の動きは同国の主要なエネルギー供給源となってきた石油を遮断することに重きを置いている。トランプ氏はこの数週間で、キューバに供給される石油を標的としている。ベネズエラからの石油供給は2025年末に停止し、キューバはメキシコからの輸入に依存していたが、その状況も不透明になりつつある。
トランプ氏は先週、大統領令に署名し、キューバに石油を供給する国々からの輸入品に対して追加関税を課す措置を打ち出した。この措置はキューバへのエネルギー供給を支援する国々に圧力をかけることで、最終的にキューバを交渉の場に引き出すことを狙ったものだ。メキシコはキューバにとって重要な石油供給国となっていたが、トランプ政権の圧力と追加関税の可能性を受け、一時的に石油輸送を停止した。
この政策についてメキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は人道的な危機を引き起こす可能性があると警告している。また、キューバは石油と燃料を生活基盤とし、供給の停止は電力不足や輸送インフラの混乱、医療サービスへの深刻な影響をもたらすとの懸念があると指摘した。シェインバウム氏は続けて、メキシコは人道支援のための代替手段を模索していると述べたが、米側の圧力が地域全体の安定に影を落としているとの見方を示している。
一方、トランプ氏は記者団に対し、「人道的な危機を起こす必要はない」と述べたものの、共産党の崩壊につながるような交渉を望んでいるとの認識を示している。また「キューバは再び自由になる」と語り、共産党が経済的な困難を受け入れて協議の席に着くだろうとの楽観的な見方を示した。
キューバ側はこれに強く反発している。ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は米国の政策を「経済を窒息させる試み」と非難し、国の主権と独立を守る姿勢を改めて強調した。共産党は以前から米国との直接交渉を拒否する姿勢を示しており、対外関係は一層緊張している。
専門家はキューバが直面するエネルギー危機はすでに深刻なレベルに達し、国内の燃料備蓄が数週間分にとどまると指摘する。米国の圧力は同国経済に壊滅的な影響を及ぼす可能性があると分析されているが、トランプ政権は制裁を通じて政治的譲歩を引き出す戦略を維持する構えだ。
今回の発言と政策は、米国の対キューバ戦略の大幅な再編を示すものであり、国際社会や地域諸国にも影響を及ぼす可能性がある。米国とキューバ双方の今後の動向が注目される。
