◎テスラのEVは推定数万ボルトの自家発電に耐え切れず炎上。その炎は隣の民家に燃え移った。
米電気自動車(EV)大手テスラの充電スポット(Getty Images)

米国との国境沿いに位置するメキシコ北部ティフアナでタフなドライバーが米電気自動車(EV)大手テスラの電気自動車に直に架空送電線を接続し、充電するという妙案を思いついたようだ。

テスラのEVは推定数万ボルトの自家発電に耐え切れず炎上。その炎は隣の民家に燃え移った。

ティフアナの消防当局は6日、「EV火災は全国の消防が抱える問題のひとつであり、専用の充電スポット以外で充電してはならない」と声明を出した。

また当局は黒焦げになったEVの写真を掲載。「リチウムイオン電池は本体が鎮火した後も完全に燃え尽きるまで2、3日かかることがある」と警告した。

それによると、消防士たちはEV本体に水をかけた後、その周りを土で覆い、エンジン内部に水がかからないようしたという。

この火事は米国境近くの町で5日に発生。架空送電線が違法に引き込まれ、タフなドライバーが手作りしたとみられる充電設備につながっていた。

AP通信の取材に応じた消防士は「現場に到着した時、これは簡単には消せないかもしれないと思った」と語った。

幸い、ケガをした人はいなかった。

消防士はAPに、「充電設備と鉄塔の送電線がつながっていることに気付き、なんて奴だと毒づきたくなった」と語った。

それによると、EVはカリフォルニアナンバーだった。地元メディアによると、警察と消防が所有者から話を聞いている。

メキシコでこのような盗電は日常茶飯事であり、配電線ではなく、送電線に直接引き込み線をつなぐ猛者が多く存在する。

専門家によると、配電線は住宅向けに降圧されているものの、専門知識なしでそれを引き込むことは危険であり、死亡事故につながる恐れもあるという。

米国との国境沿いに位置するメキシコのティフアナ

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