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ハイチギャングが在米国大使館に向けて発砲、海兵隊が応戦、ケガ人なし

銃撃戦は13日に発生。米側に負傷者はなく、ギャングとみられる集団は撤退したという。
ハイチ、首都ポルトープランス、抗議デモの現場から逃れる女性(Getty Images)

ハイチ・ポルトープランスのギャングが在米国大使館に向けて発砲し、米海兵隊が応戦した。米軍が15日、明らかにした。

それによると、銃撃戦は13日に発生。米側に負傷者はなく、ギャングとみられる集団は撤退したという。

AP通信は米軍当局者の話しとして、「ギャングとみられる集団が大使館に向けて発砲したため、警備に当たっていた海兵隊員が応戦した」と報じた。

ハイチ国家警察はコメントを出していない。

在米国大使館は4年ほど前から自国民に対し、ハイチへの渡航を控えるよう呼びかけている。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ氏暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは4年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。

ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県ではグラン・グリフとみられる武装ギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

ポルトープランスでは現在もギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら激しい縄張り争いを繰り広げている。

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