米軍、カリブ地域で「麻薬密輸船」3隻攻撃、11人死亡
米軍によると、攻撃は東太平洋とカリブ海の国際水域で17日夜に行われた。
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米国防総省は17日、ラテンアメリカ周辺の海域で3隻の麻薬密輸船を攻撃し、乗船していた11人が死亡したと発表した。これはトランプ政権が進める海上での麻薬対策キャンペーンの一環で、「麻薬テロリスト」と呼ぶ集団を排除するための作戦と位置づけられている。
米軍によると、攻撃は東太平洋とカリブ海の国際水域で17日夜に行われた。米南方軍(SOUTHCOM)は声明で、東太平洋で2隻、カリブ海でもう1隻を攻撃し、太平洋の各船に乗っていた4人、カリブ海の船に乗っていた3人が死亡したと明らかにした。
声明では「この3隻は既知の麻薬密輸ルートを航行し、麻薬取引に関与していた」としているが、関与を示す具体的な証拠は示していない。SOUTHCOMが公開した映像には船が炎に包まれる様子が写っていた。
今回の死者数はトランプ政権が2025年9月に開始した海上での麻薬対策作戦において、1日で最も多い死者数となった。米軍はこの地域で少なくとも42回攻撃を実施し、死者数は少なくとも145人に達している。攻撃は航空機が実施、米側に人的被害は出ていないという。
トランプ(Donald Trump)大統領はこの作戦について、「麻薬組織との武力衝突」として正当性を主張している。政権は対象を「麻薬テロリスト」と位置づけ、海上での致命的な軍事行動を正当化しているが、多くの批評家や専門家はこれに強く反発している。反対派は麻薬密輸対策に軍事力を用いることの合法性や妥当性を疑問視し、裁判による手続きや証拠提示が欠如しているとして、超法規的殺害と主張している。
また、合成麻薬フェンタニルなどは主にメキシコ経由で陸路輸送されているとの指摘から、海上作戦の効果についても疑問が投げかけられている。米国内外の一部議員や人権団体は国際法や海洋法に関わる懸念を表明し、無差別な軍事攻撃が無実の人命を奪う危険性を訴えている。
一方で、米軍は引き続き麻薬密輸に関与する勢力への軍事圧力を強める方針を示している。今回の攻撃もその一環で、将来的には海上だけでなく陸上拠点への作戦展開や、地域諸国との連携強化などを視野に入れた包括的な対策が検討されているという。こうした動きは米国内での薬物問題への対応と地域安全保障戦略の双方に影響を与える可能性があるとして、国際社会から注目を集めている。
