スペイン政府、ニカラグア大使を国外追放、外交上の報復措置
スペイン外務省は声明で、ニカラグア側によるスペイン外交官の追放を「不当なもの」と位置付け、今回の決定は相互主義に基づくものであると述べた。
.jpg)
スペイン政府は26日、中米ニカラグアの駐大使と外交官1人を国外追放する措置を取ったと発表した。この措置は前日にニカラグア政府が駐スペイン大使と副代表を追放したことへの報復であると説明された。
スペイン外務省は声明で、ニカラグア側によるスペイン外交官の追放を「不当なもの」と位置付け、今回の決定は相互主義に基づくものであると述べた。また、「スペイン政府は兄弟であるニカラグア国民との関係を可能な限り良好に維持するために今後も取り組んでいく」と強調した。
今回の事態は両国の関係が長年にわたって緊張状態にある中で発生したものだ。スペイン政府はニカラグアの独裁者であるオルテガ(Daniel Ortega)大統領が反対派、市民社会、独立系メディアに対する弾圧を強めているとして度々批判してきた。また、EUが人権侵害や民主主義後退を理由にニカラグアに対して制裁を科していることにスペインが賛同していることも、両国関係を複雑化させている。
ニカラグア政府はスペイン大使を追放した具体的な理由を示していない。一方で両国間の外交関係はこれまでにも波乱があり、スペインは2021年にニカラグア大使を一時帰国させ、その後2023年に再び大使を派遣して関係改善を図っていた。今回のスペイン側の措置によって、両国の関係が再び冷え込む可能性がある。
スペインが国外追放を決めた大使は、オルテガ政権が長年このポストに置いていたベテラン外交官であり、スペイン側の対応に対してコメントを出している。ただし、ニカラグア政府自身は公式声明を出しておらず、今後の動向が注目される。
スペイン国内では今回の決定について、外交的な反発を抑えると同時に人権問題への一貫した立場を示すものだとの評価が出ている。スペイン政府はこれまでもオルテガ政権による政治的抑圧や司法の独立性侵害などについて国際社会と連携して批判を続けてきた。国際人権団体もニカラグアの政治状況に懸念を表明しており、今回の一連の外交措置はその文脈に位置づけられるとしている。
オルテガ氏は長年にわたり独裁体制を堅持し、反対派に対する弾圧強化や選挙制度への介入などで国内外から批判を受けている。スペインとの外交関係悪化は同国の国際的孤立を一段と深める可能性がある。
