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▽トランプ氏は20日、麻薬カルテルを外国テロ組織に指定する大統領令に署名。メキシコ、コロンビア、ベネズエラなどの麻薬カルテルが対象となる。
2025年1月26日/メキシコ、シナロア州クリアカンの通り、麻薬カルテルに抗議するデモ(ロイター通信)

メキシコ北西部シナロア州で麻薬カルテルの暴力に抗議するデモが続き、一部の住民がトランプ(Donald Trump)米大統領に助けを求めている。

トランプ氏は20日、麻薬カルテルを外国テロ組織に指定する大統領令に署名。メキシコ、コロンビア、ベネズエラなどの麻薬カルテルが対象となる。

これにより、麻薬カルテルは国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)、イエメンの親イラン武装組織フーシ派などと同じ扱いを受ける可能性が出てきた。

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領はトランプ氏の大統領令を批判する一方、「麻薬カルテルが外国テロ組織に指定されたとしても、米国が軍事行動に出るとは考えていない」と強調した。

しかし、カルテル抗争が激化しているシナロア州の一部住民は米軍が麻薬カルテルを倒すことを望んでいる。

シナロア州では昨年9月から世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルの派閥間の争いが激化し、数百人が死亡、民間人が巻き込まれたという情報もある。

シナロア州を含む北部の米国国境地域ではシナロア・カルテルや麻薬組織ハリスコ新世代を含む複数の麻薬カルテルやギャングが何年も前から血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

1月26日の反カルテル集会に参加した男性はAP通信の取材に対し、「米国、ロシア、中国による最強部隊の派遣を政府に求めている」と語った。「狂ったカルテル戦士を倒すためには、彼らの力が必要です!」

SNSにもトランプ氏に部隊の派遣を求める投稿が相次いでいる。

メキシコ政府はシナロア州に数千の兵士を投入し、暴力の沈静化に努めている。知名度の高い幹部の逮捕や大規模な麻薬の押収が続いた結果、暴力は多少沈静化したように見えるが、シナロア州以外の地域でも暴力事件が数えきれないほど報告されており、政府は難しい対応を迫られている。

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