◎タマウリパス州政府と警察は2つの銃撃事件が発生したことを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
メキシコ北東部タマウリパス州で治安部隊と麻薬カルテルによる銃撃戦があり、警察官3人とカルテル戦闘員4人が死亡した。警察が20日、明らかにした。
それによると、事件は同州サンフェルナンド郊外の地区で19~20日にかけて発生した。
サンフェルナンドの高速道路沿いでも同日、警察と正体不明のギャングが衝突し、警察官5人が負傷した。
現地メディアによると、麻薬カルテル「ロス・セタス(Los Zetas)」から分離した麻薬組織とみられる武装集団が19日午後から治安部隊への攻撃を開始し、その後、対立組織の構成員の遺体を乗せた葬儀社の車を襲撃したという。
タマウリパス州政府と警察は2つの銃撃事件が発生したことを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
サンフェルナンドは2010年から2011年にかけて、麻薬戦争で最も悲惨な暴力の舞台となった地域のひとつである。
この年、麻薬カルテルは72人の移民を虐殺。さらにバスの乗客約120人を殺害した。犠牲者たちはバスから引きずり降ろされ、スレッジハンマーで殺し合いをさせられた。
タマウリパス州はメキシコで最も危険な地域のひとつであり、麻薬組織「湾岸カルテル」から派生した複数のギャング、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」、その他カルテルが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。