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メキシコからキューバに支援物資を運んでいたヨット2隻が行方不明


失踪したのは「フレンドシップ」と「ティガー・モス」と名付けられたヨットで、メキシコのカリブ海に面した島、イスラ・ムヘーレスを3月21日に出航した。両
2024年11月5日/キューバ、首都ハバナの海岸(AP通信)

メキシコからキューバに人道支援物資を届けるため出航したヨット2隻が行方不明になっており、関係当局が捜索を続けている。米沿岸警備隊はこの2隻が無事キューバに到着したとの誤った情報を伝えたが、その後訂正し、27日の声明で両船は依然として見つかっていないと明らかにした。

失踪したのは「フレンドシップ」と「ティガー・モス」と名付けられたヨットで、メキシコのカリブ海に面した島、イスラ・ムヘーレスを3月21日に出航した。両船は食料や医薬品、粉ミルクといった物資を積み、キューバの首都ハバナを目指していたが、予定されていた24〜25日の到着日を過ぎても連絡が途絶えたままだ。

この支援活動はボランティア団体「ヌエストラ・アメリカ・コンボイ(Nuestra America Convoy)」が企画したもので、エネルギー危機や物資不足で困難に直面しているキューバへの支援を目的としている。コンボイには複数の船が参加し、すでに別の船が無事にハバナへ到着しているが、この2隻だけは消息が不明のままだ。

行方不明となっている船には計9人が乗っていたとされ、複数の国籍の人々が含まれているという。これについて、メキシコ海軍は27日の声明で、乗組員は経験豊富な熟練の船員で、航海に必要な安全装備および信号装置も備えていると説明した。

米沿岸警備隊の報道官は最初に報じた「到着確認」の情報を訂正し、「両船は依然として行方不明で、捜索活動を継続している」と述べた。沿岸警備隊は現時点で捜索要請は受けていないものの、必要に応じて支援を提供する準備があるとしている。

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は27日の定例会見で、2隻の捜索が続いていると強調した。キューバのディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領も深刻な懸念を表明し、捜索活動への協力を約束している。いずれも2隻に関する詳細な情報は明らかにしていないが、関係各国が国際的な救助協力体制を通じて状況把握と捜索を進めている。

捜索活動にはメキシコ海軍が主体となり、巡視船や航空機が動員されている。また、ポーランド、フランス、キューバ、米国を含む複数国の救助調整センターとも連携し、可能性のある航路周辺での捜索を進めている。メキシコ当局はカリブ海やメキシコ湾周辺の民間船舶にも情報提供を呼びかけ、目撃情報の収集に努めているという。

今回の支援船はキューバで深刻な物資不足や電力供給の問題が続く中で自発的に企図されたものであり、現地では国際的な支援の必要性が高まっている。米国による制裁や燃料供給の制限が経済とインフラに大きな圧力をかけているとの指摘がある中、こうした草の根の支援活動は人道的な支援を求める声の一環として注目されていた。

しかし、海上での予期せぬトラブルや気象条件、航路上の危険といった要素は常に存在し、揚積した物資を安全に届けるというボランティア活動が非常に困難な挑戦であることを示している。関係者は不確実性の中で捜索を続けるとともに、慎重かつ総合的な対応を求められている。

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