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ロシア・キューバ外相会合、米国に制裁・圧力緩和求める


キューバは米国の制裁やそれに伴う供給網の混乱により、発電所や精油所向けの燃料確保が困難となっている。
2026年2月18日/ロシア、首都モスクワ、ロシアの代表団(左側)とキューバの代表団(AP通信)

キューバのロドリゲス(Bruno Rodríguez Parrilla)外相が18日、ロシアの首都モスクワを訪問した。ロドリゲス氏は深刻な燃料不足と停電に直面しているキューバの状況を背景に、ロシアの支援を求める意向を示している。キューバは米国の制裁やそれに伴う供給網の混乱により、発電所や精油所向けの燃料確保が困難となっている。

ロシアのラブロフ(Sergey Lavrov)外相は会談で、米国によるキューバへの圧力強化に強く反発し、米国が提唱しているキューバへの海上封鎖(海軍封鎖)計画を中止するよう求めた。またラブロフ氏は「国際社会の大多数とともに、米国が責任ある対応を示し、海上封鎖の計画を放棄することを求める」と述べた。さらに、ロシアはキューバの主権と安全を守る支援を継続すると約束した。

ロシア大統領府のペスコフ(Dmitry Peskov)報道官も18日、ロシア側の立場を説明し、「ロシアは他国と同様に、キューバに対する封鎖に反対する立場を長年示してきた」と述べた。またペスコフ氏はロシアとキューバの関係は強固であり、困難な時期においても友好関係を維持し、必要な支援を提供していく意向を強調した。さらに、燃料供給をめぐる支援が最近の米露関係の改善を損なうものではないとの認識を示した。

キューバ側もロシアとの協力関係を重視している。ロドリゲス氏は会談後、「困難な状況にあるが、キューバはモスクワとの共同プロジェクトや合意事項を維持しつつ、自国の独立と主権を守るための解決策を追求する」と述べた。両国は経済・貿易関係や投資、金融面での協力拡大にも意欲を示している。

今回の協議はトランプ米政権が第三国によるキューバ向け石油供給に対し関税を課す可能性を示唆したことを受けて行われたものだ。米国の圧力により、キューバへの主要な供給国であるベネズエラやメキシコが石油の輸出を停止し、これが国内の燃料不足と電力供給の悪化を深刻化させている。

一方で、ロシアはキューバへの人道的燃料支援を検討しているとの報道もあり、具体的な支援方法について協議を進めている。ただし、支援の規模や実施時期など詳細はまだ確定していない。燃料不足は観光業にも影響し、ロシアの旅行会社がキューバへのパッケージツアー販売を停止する動きも出ている。

この動きは冷戦時代からの旧友関係を背景にしたロシアの外交努力の一環とみられ、キューバの国際的孤立を防ぐ意図があると分析されている。ロシアは今回の協議を通じて、キューバ支援の継続だけでなく、米国の対キューバ政策に対する国際的批判を強める狙いも示しており、両国関係は戦略的パートナーシップとして一段と深化する可能性がある。

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