◎密航船は73人を海に残し、現場から逃走した。
2020年10月9日/米領プエルトリコ沖、亡命希望者と米沿岸警備隊(U.S. Coast Guard/AP通信)

米沿岸警備隊は28日、プエルトリコの西に位置する無人島付近で亡命希望者少なくとも5人が死亡、68人を救助したと発表した。

沿岸警備隊の報道官はAP通信の取材に対し、「当局は68人を救助した後、近海を数時間パトロールし、行方不明はいないと判断した」と語った。

報道官によると、救助された男性41人、女性25人、子供2人にケガはなく、治療を必要とする人もいなかったという。

密航船は73人を海に残し、現場から逃走した。警備隊は船の行方を追っている。

報道官は死亡した5人の国籍と性別を明らかにしなかったが、一部メディアは警察筋の話を引用し、「亡命希望者の大半はハイチ人」と報じた。

中米ハイチではギャングの暴力と誘拐が蔓延しており、この数カ月で数万人が国外に逃亡したと推定されている。

バハマ沖で24日に発生したボートの転覆事故では、ハイチの亡命希望者少なくとも17人が死亡した。ハイチ警察はバハマ国籍の男2人を人身売買の疑いで拘束している。

今年5月にはプエルトリコ沖で亡命希望者60~75人を乗せたボートが転覆し、ハイチ人少なくとも11人が死亡、38人が救助された。死亡した11人は全員ハイチ国籍の女性だった。

米沿岸警備隊の報道官はAP通信に、「ボートでカリブ海を横断すべきではない」と語った。

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