◎男性26人、女性7人、子供1人が救助され、プエルトリコの米国境警備隊に引き渡された。
米国沿岸警備隊は13日、プエルトリコ沖の無人島で人身売買組織に見捨てられたとみらえるハイチ人移民34人を発見、救助したと発表した。
プエルトリコ近海で亡命希望者が見捨てられたのはこの1カ月で2回目。
報道によると、この無人島の近くを航行していたプエルトリコの船舶が島から煙が上がっていることに気づき、警察に通報。米当局と調査した結果、ハイチ人34人が野宿していたという。
救助は12日午後に行われた。沿岸警備隊によると、一部の男性が小型ボートの待つ海に飛び込んだため、救助に5時間ほどかかったという。
男性26人、女性7人、子供1人が救助され、プエルトリコの米国境警備隊に引き渡された。
沿岸警備隊は先月、プエルトリコ沖の島に取り残されたハイチ人12人を救助した。6月下旬にも同じ島でハイチ人27人が救助されている。
ハイチの治安は昨年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺事件と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
首都ポルトープランスでは半年ほど前から複数の武装ギャングが地域の支配権をめぐって戦闘を繰り広げており、国外に脱出するハイチ人の数を押し上げた。
亡命希望者たちは隣国ドミニカで人身売買組織に金を支払い、プエルトリコを目指す。その一部が何らかの理由で無人島に取り残されたようだ。
プエルトリコ沖では今年、分かっているだけで移民数十人が溺死している。
米沿岸警備隊は10月1日から11月30日の間に移民320人以上を拘束したと発表。その大半はドミニカ人であった。