◎キューバでは3年前の7月11日、パンデミックが深刻な経済危機に拍車をかける中、数千人が連日の計画停電と物資不足に抗議するため街頭に立った。
中米キューバの刑務所を監視しているNGO「ジャスティシア11J(Justicia 11J)」は3日、2021年の抗議デモに参加したとして逮捕・投獄された男性が刑務所内で死亡したと明らかにし、調査を要求した。
当局は3日、29歳の男性が首都ハバナの刑務所内で自殺したと発表した。しかし、男性の親族はAP通信の取材に対し、「息子は脱獄に失敗した際に負ったケガが原因で死亡した」と語った。
それによると、男性は11月30日に死亡。遺骨は翌日、自宅に戻ったという。
ジャスティシア11Jの代表はAPに、「様々な情報源の話しから、男性は脱獄を試み、刑務官に捕まった際、致命傷を負ったことが分かった」と述べた。
また代表は政府に対し、独立した調査を行い、事件の全容を解明するよう求めた。
共産党はコメントを出しておらず、国営メディアもこの件を報道していない。
キューバでは3年前の7月11日、パンデミックが深刻な経済危機に拍車をかける中、数千人が連日の計画停電と物資不足に抗議するため街頭に立った。
共産党はインターネットを遮断してデモを鎮圧。「米国が偽情報を拡散し、デモを煽った」と主張した。
2022年1月、司法当局はこのデモに関連して、さまざまな罪で790人を起訴したと発表。APによると、今回自殺したとされる男性もこの時起訴され、禁固6年を言い渡されたという。