▽新年を祝う準備をしていた市民は12月31日の未明、電気がつかないことに気づいた。
米領プエルトリコで大晦日に発生した大規模停電が概ね解消した。
送配電を管理する民間企業ルマ・エナジーは2日の声明で、「1日午後の時点で98%への通電が完了し、復旧作業を続けている」と述べた。
新年を祝う準備をしていた市民は12月31日の未明、電気がつかないことに気づいた。ルマ・ネナジーは復旧に2日以上かかるという見通しを示していた。
同社によると、147万人の顧客が影響を受けたという。
作業員たちが休み返上で復旧作業を進めた結果、病院、給水所、下水施設、一般家庭に明かりが戻った。
それでも同社は「今後数日間は一時的な停電が発生する可能性がある」と警告した。
プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。地元メディアによると、建て替えが必要な鉄塔は全体の40%にのぼる。
送電網の再建は道半ばだ。なお、2017年のハリケーンが襲来する前から、投資とメンテナンス不足により、送電網はすでに脆弱な状態であった。
ルマ・エナジーのCEOは声明の中で、「送電網の脆弱性を考慮すると、利用可能な発電量を顧客の需要に合わせて管理する必要がある」と強調した。
停電の原因は明らかになっていないが、ルマ・エナジーによると、南部の地中送電線で不具合が発生し、その影響によって複数の変電所で障害が起き、ブラックアウトに発展したとみられる。