キューバ西部停電、復旧作業進む、数百万人に影響
今回の停電は国内最大級の火力発電所のボイラーが故障したことが主な原因とされる。
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キューバ西部で発生した大規模停電から一夜が明け、当局が復旧作業を続けている。共産党によると、4日に火力発電所の設備故障によって電力供給が停止し、首都ハバナを含む広い地域で数百万人が停電の影響を受けた。作業員が損傷した発電設備の修理を進めており、電力供給は徐々に回復しつつあるものの、完全復旧には数日かかる見通しだ。
今回の停電は国内最大級の火力発電所のボイラーが故障したことが主な原因とされる。事故により電力供給が急激に低下し、西部の電力網が大きく混乱した。キューバの電力網は老朽化が進み、燃料不足も重なって発電能力が限られていることから、復旧作業は難航している。
共産党によると、5日午後の時点でハバナでは約66万人、全体の約77%の顧客の電力が回復した。43の病院や10カ所の水道施設など、重要なインフラへの電力供給が優先的に再開された。しかし、発電量が十分ではないため、復旧したルートが再び停止するケースも報告され、電力供給は依然として不安定な状態が続いている。
停電は市民生活にも大きな影響を与えている。ハバナでは暑さと蚊に悩まされながら夜を過ごす住民も多く、冷蔵庫が使えないため食料が腐るのではないかと不安の声も上がっている。病気の家族と暮らす男性はAP通信の取材に対し、「この状況は言葉では説明できない。暑さや蚊、そして電気がない生活は本当につらい」と語った。
商店や飲食店も影響を受けている。冷凍食品が傷む恐れがあるため、店主たちは食品を守るための対策に追われている。街ではガスや充電式ランプを使って営業を続ける小規模商店の姿も見られ、住民は停電の中で工夫しながら日常生活を維持している。
キューバでは近年、電力危機が深刻化している。発電所の多くは30年以上前に建設されたもので、十分なメンテナンスが行われていない。さらに燃料不足や設備部品の調達難が続き、停電が常態化している。2024年以降、全国各地で大規模停電が繰り返され、社会や経済に大きな影響を与えてきた。
今回の停電もこうした構造的な問題を改めて浮き彫りにした形だ。当局は現在、発電所の修理と電力網の安定化を急いでいるが、発電能力が依然として限られているため、完全復旧には数日がかかる可能性がある。慢性的なエネルギー不足を抱えるキューバにとって、電力供給の安定化は依然として大きな課題となっている。
