◎ソーシャルメディアで共有された動画には他の乗客が容疑者を制圧する様子が映っていた。
メキシコの格安航空会社ボラリスの旅客機(Getty Images)

メキシコの格安航空会社ボラリスの旅客機で発生したハイジャック未遂について、捜査当局は9日、逮捕された31歳の男が「犯罪者に脅され、行動せざるを得なかった」と供述していると明らかにした。

容疑者は8日午前、中部グアナフアト州レオン発ティファナ行きの国内線に乗り、離陸後、客室乗務員を襲い、コックピットに押し入ろうとした。

容疑者はこの際、客室乗務員に対し、米国に向かうよう迫ったという。

旅客機はハリスコ州グアダラハラの空港に緊急着陸。その後、空港警察が容疑者を逮捕した。

ソーシャルメディアで共有された動画には他の乗客が容疑者を制圧する様子が映っていた。

当局によると、容疑者は客室乗務員に対し、身内が誘拐され、ティファナに行けばこの身内を殺すと犯罪者に脅されていると説明したという。

グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」や№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。

SNSの動画には容疑者が機内のドアに向かって突進し、他の乗客と押し合う姿が映っていた。他の乗客はその後、ティフアナに向かった。

ボラリス航空はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「乗務員が男を拘束し、他の乗客にケガはなかった」と書き込んだ。

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