▽1964年1月9日、米国のパナマ運河統治に反対する抗議デモ中に警察官と米軍がデモ隊に発砲し、21人が死亡。この事件を受け、1月9日は死者を悼む祝日に設定された。
パナマの首都パナマシティで9日、「殉教者の日」を記念するイベントが行われ、数百人が市内を行進し、トランプ(Donald Trump)次期米大統領に抗議した。「パナマ運河のパナマのものです!」
1964年1月9日、米国のパナマ運河統治に反対する抗議デモ中に警察官と米軍がデモ隊に発砲し、21人が死亡。この事件を受け、1月9日は死者を悼む祝日に設定された。
この日は1999年12月31日のパナマ返還の重要な変節点であった。当時のカーター(Jimmy Carter)米大統領が運河の管理権をパナマに引き渡す協定に調印した。
今年の祝日はカーター氏の国葬と重なった。同氏は昨年12月29日に100歳で亡くなった。
一方、トランプ氏は拡張主義的な態度を取り、パナマ運河の支配権を奪うための軍事力の行使を否定しなかった。
トランプ氏はパナマ運河の通行料が高騰していることに不満を示し、運河の管理権を米国に返還するよう求めている。
パナマのムリノ(José Raúl Mulino)大統領はこの提案を拒絶した。
抗議デモに参加した女性はAP通信の取材に対し、「さすがのトランプも年を取って意味不明になことを言うようになった」と語った。「トランプはそのうちロシア、中国、南極大陸も米国に還せと言い出すだろう」