◎オルテガ夫妻の与党・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)は三権を支配しているため、改正案は全会一致で承認されるだろう。
中米ニカラグアの独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領が20日、自身と妻のムリジョ(Rosario Murillo)副大統領を「共同大統領」とする憲法改正案を国会に提出した。
オルテガ夫妻の与党・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)は三権を支配しているため、改正案は全会一致で承認されるだろう。
国営メディアによると、政府は大統領の任期を5年から6年に延長することも検討している。
チームオルテガは別の法案を国会に提出し、「ニカラグアの領土内で米国やその他外国勢力からの制裁を無効にする」と勝手に宣言した。
米州機構は20日、この憲法改正案を非難した。「このとんでもない案は非合法であり、夫婦独裁の制度化という異常な形態を構成しています...」
オルテガ氏は2018年の反政府デモを鉄の拳で打ち負かして以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
弾圧に屈したカトリック教会やNGOの施設などは軒並み差し押さえられている。
2018年の弾圧以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。
逮捕された政治家や活動家たちは刑務所内の超簡易裁判所で長期刑を宣告されている。