▽オルテガ大統領は2018年の反政府デモを鉄の拳でねじ伏せ、350人以上を殺害して以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
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国連は26日、中米ニカラグアの独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領が権力をさらに強化しようとしているとして、国際社会に対応を求めた。
国会を支配する与党・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)は先月末、オルテガ氏が提案した憲法改正案を全会一致で採択。これにより、大統領府に司法と立法を「調整」する権限が与えられた。
また大統領府はメディアに対する国家統制を拡大すること権限も付与された。
国連は26日に公開した報告書の中で、「オルテガ氏と共同大統領を務める妻のムリジョ(Rosario Murillo)副大統領はニカラグアを権威主義国家に変貌させた」と非難した。
ムリジョ氏の肩書はこの憲法改正で「共同大統領」に正式に変更された。
国連は国際社会に対し、ニカラグアに対する法的措置を促した。
オルテガ政権はこれまで、国連や米州機構からの勧告を全て無視してきた。
オルテガ氏は2018年の反政府デモを鉄の拳でねじ伏せ、350人以上を殺害して以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
弾圧に屈したカトリック教会やNGO施設などは軒並み差し押さえられている。これらの裁判は刑務所内の手作り簡易裁判所で行われ、被告たちは一方的に長期刑を宣告されてきた。
2018年の弾圧以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。