◎イスラエルはニカラグアに大使を置いておらず、両国の関係はほぼ存在しないため、今回の発表は象徴的なものである。
ニカラグア、オルテガ大統領(右)と妻のムリジョ副大統領(Randall Campos/ロイター通信)

中米ニカラグアがイスラエルとの国交を断絶した。国営テレビが11日に報じた。

それによると、独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領の妻であるムリジョ(Rosario Murillo)副大統領は議会がガザ紛争を非難する決議案を全会一致で採択した後、イスラエルとの国交断絶を宣言したという。

ムリジョ氏は声明で、「夫はファシストでジェノサイド(集団殺害)を行うイスラエル政府との外交関係を断つよう指示した」と述べた。

イスラエルはニカラグアに大使を置いておらず、両国の関係はほぼ存在しないため、今回の発表は象徴的なものである。

ブラジル、コロンビア、チリなどの左派指導者たちもイスラエルを強く非難してきた。

オルテガ政権は国際司法裁判所(ICJ)にドイツによるイスラエルへの武器売却を停止するよう要請したが、ICJは4月にこれを却下した。

オルテガ氏は2018年の反政府デモを力でねじ伏せて以来、3500以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。

それ以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。

オルテガ氏は米国を「ヤンキー帝国」、EUを「ヒトラー(Adolf Hitler)の子分」と呼んでいる。

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