◎オルテガ氏は2018年の反政府デモを鉄の拳で打ち負かして以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。
ニカラグア、オルテガ大統領(右)と妻のムリジョ副大統領(ロイター通信)

中米ニカラグアの国会が独裁者オルテガ(Daniel Ortega)大統領と妻のムリジョ(Rosario Murillo)副大統領を「共同大統領」とする憲法改正案を全会一致で承認し、夫婦に花束を贈った

国会を支配するオルテガ夫妻の与党・サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)はダブル大統領を称賛。SNSには「フォーエバーラブ」「カップル大統領誕生おめでとう」などといった投稿が寄せられた。

この憲法改正により、強権的な夫婦は共同大統領に昇格。また、大統領任期は5年から6年に延長され、行政府が国営メディアを統括することになった。

オルテガ国会はニカラグアの領土内で米国やその他外国勢力からの制裁を無効にする法案も満場一致で可決した。

米州機構はこの改正案を「馬鹿げたもの」と非難している。「このとんでもない案は非合法であり、夫婦独裁の制度化という異常な形態を構成しています...」

その他の人権団体も改正案を爆破。「オルテガ&ワイフが国内で猛威を振るっている暴力的な統治を合法化し、反対意見をねじ伏せる体制を確立した」と嘆いた。

オルテガ氏は2018年の反政府デモを鉄の拳で打ち負かして以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。

弾圧に屈したカトリック教会やNGOの施設などは軒並み差し押さえられている。

2018年の弾圧以来、数十万人が国外に流出。その大半が隣国コスタリカに渡り、米国を目指している。

逮捕された政治家や活動家たちは刑務所内の超簡易裁判所で長期刑を宣告されている。

一部の専門家はニカラグアが北朝鮮のような独裁国家に変容しつつあると指摘している。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク