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ニカラグア政府、約40人の政治犯を釈放

釈放された人々は即時の解放ではなく、いずれも「自宅軟禁」の条件付きであり、定期的に警察への報告義務が課されるという。
2021年11月7日/ニカラグア、首都マナグアの通り(Andres Nunes/AP通信)

中米ニカラグア政府が11月29日付で約40人の政治犯を釈放した。国内の人権活動家らが11月30日、明らかにした。

釈放された人々は即時の解放ではなく、いずれも「自宅軟禁」の条件付きであり、定期的に警察への報告義務が課されるという。

この情報を報告したのは、野党勢力および弾圧の被害を追ってきた活動家らだ。

それによると、この中には今年1月に拘束された野党活動家やジャーナリストが含まれているという。

釈放の背景には、国外からの圧力や貿易制裁の可能性があるとの見方もある。直近では対ニカラグア人権状況を理由に、関税などの制裁措置を検討している国々もあり、今回の動きはそれらへの対応の一環との分析がある。

とはいえ、釈放はあくまで「軟禁状態への移行」であって、「司法上の無罪」や「自由な市民活動の再開」を意味するものではない、という批判や強い懸念も出ている。

実際、釈放された後も多くの釈放者は移動や表現の自由を制限され、常時の監視や精神的圧力にさらされる可能性が指摘されている。

これに対し、活動家団体や野党グループは真の自由の回復および全政治囚の即時解放を求める声明を出しており、今回の「釈放」が制度としての民主主義や人権への評価にどう影響するかは不透明だ。

オルテガ(Daniel Ortega)大統領は2018年の反政府デモを鉄の拳でねじ伏せ、350人以上を殺害して以来、5000以上のNGOを閉鎖または非合法化し、野党政治家を含む数千人を恣意的に逮捕・投獄してきた。

弾圧に屈したカトリック教会やNGOの施設などは軒並み差し押さえられている。

これらの裁判は刑務所内の手作り簡易裁判所で行われ、被告たちは裁判官に扮した秘密警察に一方的に長期刑を宣告されてきた。

オルテガ氏の妻であるムリジョ(Rosario Murillo)副大統領は今年初めの憲法改正で世界初の「共同大統領」に就任した。

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