▽新年を祝う準備をしていた市民は31日未明、電気がつかないことに気づいた。
米領プエルトリコで12月31日、大規模停電が発生し、140万人以上が暗闇の中に放り込まれた。
新年を祝う準備をしていた市民は31日未明、電気がつかないことに気づいた。当局によると、復旧には2日以上かかる可能性があるという。
停電は夜明けに発生。島は不気味な静寂に包まれた。
発電機を持っている人はスマートフォンを充電したり、小さな電化製品を使って食事を作った。エアコンは消費電力が多いので使えない。
首都サンフアンの食料品店を訪れた男性はAP通信の取材に対し、「どうして今日なんだい?」と語った。「大晦日に停電する国で暮らしていることを悲しく思います...」
プエルトリコは2017年のハリケーンで送電網が壊滅的な被害を受けて以来、送配電や発電設備の改修を急いできた。地元メディアによると、建て替えが必要な鉄塔は全体の40%にのぼる。
送電網の再建は道半ばだ。なお、2017年のハリケーンが襲来する前から、投資とメンテナンス不足により、送電網はすでに脆弱な状態であった。
送配電を管理する民間企業ルマ・エナジーによると、島の9割が真っ暗になり、147万人の顧客が影響を受けているという。
ルマ社は声明で、今回の停電は地中送電線の不具合によるもので、可能な限り迅速かつ安全な方法で電力を復旧させると述べた。
ルマ社の広報担当はAPの取材に対し、「事故は調査中である」と語った。
プエルトリコ電力公社は自治政府が700億ドル以上の債務を処理できないと発表してから10年近くが経過した現在も、90億ドル以上の債務の再編に苦慮している。
多くの市民がルマ社と発電所を管理するジェネラPRへの不満を募らせている。
ピエルルイシ(Pedro Pierluisi)知事は31日、「ルマ社に説明を求めている」と声明を出した。