◎エルサルバドルの憲法は同一人物が2期連続で大統領を務めることを禁じているが、1期(5年)間隔を空ければ立候補できる。
エルサルバドルのブケレ(Nayib Bukele)大統領は27日、来年予定されている大統領選の立候補届を選管に提出した。
ブケレ氏とウジョア(Félix Ulloa)副大統領は登録締め切り直前に書類を提出。多くの市民が集まる中、地元メディアの取材に応じた。
ブケレ氏はメガホンを使ったこう演説した。「ありがとう。我々はこの国に必要なあらゆることを行う用意がある...」
エルサルバドルの憲法は同一人物が2期連続で大統領を務めることを禁じているが、1期(5年)間隔を空ければ立候補できる。
同国の最高裁判所は2021年9月、ブケレ氏の主張を認め、選管に2024大統領選への立候補を許可するよう命じた。
それから1年後、ブケレ氏は2期目を目指すと表明。現在に至る。
首都サンサルバドルの最高裁前に集まったブケレ氏の支持者数千人は国旗を振り回り、「再戦!再選!」「おおブケレ、わが友よ」などと叫んだ。
同国を訪問中のニコルズ(Brian A. Nichols)米国務次官補(西半球担当)は27日、地元テレビ局のトーク番組に出演し、ブケレ氏の出馬に疑問を呈したうえで、「それは他国が決めることではない」と強調した。
またニコルズ氏は「エルサルバドル国民は選挙で意思を表明できる。それに賛成か否かを決めるのは国民だ」と述べた。
最新の世論調査によると、ブケレ氏は大差で勝利する可能性が極めて高い。ブケレ氏が推進するギャング掃討作戦は圧倒的な支持を集めており、野党候補の支持率は10%に届くか届かないかである。
この掃討作戦で逮捕されたギャングまたはギャングと疑われる市民は昨年3月以来、7万5000人近くに達した。その大半が裁判を受けることなく刑務所に勾留されている。